Diversity & Inclusion Blog

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GEWELのメンバーや志を同じにする人たちから、日本や世界のダイバーシティ&インクルージョン情報をお届けします。
GEWELインタビュー 「D&Iの先駆者たち」No.1 

 GOLD代表 建部博子さん
インタビュアー:アキレス美知子

Q: 今日はよろしくお願いいたします。まず、建部さんのこれまでのご経験から、強く印象に残ったD&I体験をうかがえますか。

建部:私が単身で渡米したのは、高校を卒業してすぐ、18歳のときでした。アメリカへ来るまで、自分が日本人ということを意識したことはありませんでした。その頃は英語がまだ上手に話せなかったこともあり、大学ではお友達や彼らのご家族にとてもお世話になりました。留学生も含めて、様々なバックグランドを持った方たちで、文化や価値感が違うことに気づき、はじめて自分は、日本人であることを実感しました。そして、自身のものさしでなく、相手がどのように自分を見ているかを考えることが大切なのだということを痛感しました。これがD&Iの最初の出会いで、今でも印象強く心に残っています。

Q:その体験は、以後の考え方にどのような影響を及ぼしたのでしょうか。

建部:D&Iは、最終的には、人と人とのつながりです。個人、個人で違いはありますが、大切なのはお互いが理解し、違いから学び、それを上手くインテグレートしていくことだと思います。異文化の人達と色々な経験をすることによって、心で通じ合える関係を構築していくことがD&Iへの理解につながるのではないでしょうか?
そして、私がここまでやって来れたのは、これまで築いてきた多様な人脈とネットワークのお陰です。私のメンターやスポンサーは、女性だけでなく男性、様々な人種、カルチャー、知識を持った方々です。GOLDは、彼らの持つそれぞれの強みでサポートして頂きながら活動を続けています。

Q:人と人とのつながりを大事にされてきたのですね。でも、人と関わる中で時には落ち込むこともあったのではないでしょうか。

建部:最初のころは、人とのつながりよりも「知識はパワー」ということで仕事に打ち込みました。女性、そして外国人というダブルマイノリティーのチャレンジもあって、人と関わる中で落ち込むことも度々ありました。でも、NPO団体等のイベントに積極的に参加したり、社外での活動を通じて多くのメンターと出会うことができ、人脈構築がいかに大切かということに気づきました。そして、彼らから、ネットワーキングは、信頼できる相互関係を築き維持することで、GIVE&TAKEの関係ということを学びました。

本音をいうと、私はネットワーキングが苦手です。しかし、相手のニーズを把握して、必要に応じて人と人をつなげることは得意です。そして、その繋がりから輪を広げていくというのが私のスタイルです。自分が必要なときだけという一方的な関係でネットワークをなさる方もいますが、Takeだけでは、いざというときにお互いにサポートすることは難しいと思います。

Q:その後、GOLDの設立にいたった経緯をお聞かせください。

建部:長年勤めた銀行を2001年に思い切って辞めたのは、50歳になったら新しいことをしたいと決めていたからです。ちょうど銀行が合併する時期と重なったこともあり、これがいいタイミングだと思い退職しました。その直後、9月11日に、同時多発テロが起きました。この事件によって色々と考えさせられ、残り20年30年の人生で、何かパッションを持ってやっていきたいと強く再認識しました。日本とアメリカの両方が自分の人生の大きな部分を占めていることもあり、両国の架け橋になり、今まで築いたキャリアを活かして、日本の女性たちの役に立てればと思い、頑張る女性を応援することに決めました。

「日米の架け橋」ということなので、まずは日本での基盤をつくる事が先決でした。同じ頃に、GEWEL創設者の堀井さん、小西さんと出会う機会に恵まれました。それが契機となり、2003年にGEWEL創立メンバーとして参画することになりました。そして自分の今までの人脈を活かしながら、女性の価値観を認め、活躍の場を広げたいという思いで2006年にGOLD(Global Organization for Leadership and Diversity)をロサンゼルスで立ち上げました。
(No.2につづく)

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| Maki | D&I 人物インタビュー | 20:50 | comments(0) | - |
NPO法人GEWEL
GSW in Paris に参加して

世界の消費は女性が牽引する〜女性を無視した企業に未来はない!?
(株)クオリア 代表取締役社長 荒金雅子

今年で25回目となるGlobal summit of womenは緑美しいパリで開催された。
2007年以来欠かさず出席しているが、いつも日本の女性活躍の遅れは話題となりそのたびに哀れみと同情の目で見られる、肩身の狭い思いをすることが多かった。しかし、今年は何人かのキーノートスピーカーが日本の女性活躍の取組にふれ、周囲からも期待の声が聞かれた。ようやく少し光りが見えてきたか?そんな印象をもつ大会だった。

数年前まで大きなテーマだったワークライフバランスやメンタリングのセッションは少なくなり、代わってCEOや役員にいかに女性を増やすか、が大きなテーマとなったのも今年の特徴だろう。
特に私が興味を持ったのは、2日目に開かれた「Targeting Women as Citizens and as Consumers: Reinventing Products」というセッション。
市民として、消費者としての女性に注目し、改めてサービスや商品を見直すことで、新たな価値を見いだそうという内容だ。近年、ウーマノミクス(女性の労働力を増やすことで経済を活性化させること)や、ウーマン・エコノミー(女性の消費行動が経済を変える)という言葉が聞かれるようになってきた。組織がダイバーシティ(多様性)推進に力を入れる背景に、無視できないほど大きくなった経済における女性のパワーがあることは周知の事実だ。

登場したパネリストの多くは、男性型企業で働くエグゼクティブの女性達。
自動車業界の中でも、仏ルノーは日産自動車と提携し女性活躍でも歩調をそろえて取り組んでいる。シニアバイスプレジデントのNadine Leclair氏は、車の購入決定権の6割は女性がもっており、もはや女性を無視したビジネスは成り立たないと語った。実際、会場の参加者に「自分の車を誰が買うか」と電子投票でアンケートをとったところ、「自分」が54%。「パートナーと一緒に」が34%という結果となった。かつては一大消費者であった若手男性の車離れが危惧される中、女性の車の購入決定権はますます高まっているのだ。

さらに、米国の大型バイクメーカー「ハーレーダビッドソン」にいたっては、「Women’s Outreach」という女性をターゲットした部門を設け、女性向け製品開発に力を入れている。担当ディレクターのClaudia Garber氏は、女性のもっているバイクに対するイメージを変え、女性のパワーを引き出し、夢をかなえるツールとしてバイクを活用してほしいと熱く語っていた。マッチョの代表のようなハーレーダビットソンが女性をターゲットに商品開発に力を入れているとは、「今」という時代を象徴する話だが、日本のバイクメーカーはどうだろう?


また、オーストリア、ウィーンに拠点をおく都市計画コンサルティング会社「Urban Planning Group」のEva Kail 氏の肩書きは「Gender Expert」だ。
オーストリアでジェンダー(性差)に配慮した公園設計が始まったのは1990年代後半。1997年に社会科学調査が行われ、公共空間(特に公園)において少女の利益が損なわれている(つまり男の子中心の公園作りになっている)ということが明らかになり、1999年から戦略的なプロジェクトとして、女の子達の意見を積極的に公園設計に取り入れた事業が開始された。現在では、ジェンダーセンシティブ(性差に配慮した)街づくりや男女共同参画による住宅建設は業界の主流となっているそうだ。



実は私も1990年代前半に、都市計画コンサルタント会社に一時身を置いていたことがある。当時はハード・ハコ物・男性中心のまちづくりが主流で、女性の意見を反映するとかマイノリティ自身が当事者として意見をいう機会は非常に少なく、そのことを残念に感じながら仕事をしていた記憶がある。最近でこそ、まちづくりに市民の視点を、女性の視点を、という声が当たり前になってきたが、本当のところはどうだろう?単なるかけ声だけ、お飾り的に意見を聞く、そんな場面はまだまだ多いのではないだろうか。

世界では、ビジネスにおける女性の主流化は加速度的に高まっている。それは女性向け・一般消費者向けの商品・サービスにとどまらない。今後は、すべての分野でウーマン・エコノミーを意識したビジネスが不可欠なのだ。翻って、日本企業の多くは、まだまだ「女性に特化した」とか「女性だけを集めた」「女性向けの」というレベルでビジネスを考えているような気がしてならない。

今回の会議では、女性活躍がビジネスに与えるインパクトや効果について議論する場面がたびたびあった。いよいよメインストリームとなってきた感がある。
日本も、この流れに遅れをとってはならない。現在、企業の女性活躍推進が再び注目を集めているが、これを一過性にせず真摯に取り組んでほしいものだ。本気の「ダイバーシティ経営」をする企業だけが、その恩恵を受けることができる。それが私の率直な感想である。
| Maki | D&Iイベント報告 | 16:08 | comments(0) | - |
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