Diversity & Inclusion Blog

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GEWELのメンバーや志を同じにする人たちから、日本や世界のダイバーシティ&インクルージョン情報をお届けします。
ギアチェンジした日本の女性活躍推進 “gender balanced workforce”へ

駐日英国大使館主催セミナーレポート
「企業における女性の活用がもたらす経済・社会的メリット」
川合 昭子

2014年3月18日、駐日英国大使館主催で以下の標題でセミナーが開催された。
GEWELからも4名が参加。特に印象深かった点を中心に報告する。

日本語標題 企業における女性の活用がもたらす経済・社会的メリット
 日英ベスト・プラクティスの共有
英語標題  “Achieving a balanced workforce in the UK and Japan
      How a gender balanced workforce can create economic and social success”

 私が新鮮かつ強く感じたのは、日本の“女性活躍推進”が、“企業と社会の女性と男性の活躍推進”にギアチェンジした、ということである。

 女性の活躍推進が、明らかに経済と社会の成功につながるものであり、企業や企業で働く人達、経営者、行政、政府と、社会全体が真剣にアクションを取っていると感じられるものになった。またこの流れは、男性が家庭や社会で役割を担う権利を取り戻すことでもあることが確信できた。
 実行するためには、不名誉な世界最長の残業時間を減らし、フレキシブルな働き方ができるようにすることも大切だ。また、女性vs男性の対立を生まないことも重要なポイントである。英語標題にあるとおり“gender balanced workforce”という概念を基盤に据えることが必要だと思う。
 日本語の標題も、英語の標題のニュアンスに近づけた方が良いのではないだろうか。

◆セミナーは、駐日英国大使館公邸で行われた。天井が高く、肖像画が飾られたイギリスらしい落ち着いた雰囲気のなか、ティム・ヒッチンズ駐日英国大使が流暢な日本語で挨拶し、「安倍首相の公式な場での発言で、センチメントが変わりギアが入ったと感じている。私のところの職員は60%、ディレクターは50%が女性だ」などとユーモアを交えて話された。

◆英国外務省バーバラ・ウッドワード経済担当局長は、イギリスでは活躍推進は進んできたものの、まだ女性の昇進(promotion)が必要であることと、推進には単独の取り組みだけではなく、複数が必要であることなどを話された。必要なのは、賃金平等の保障、タレント人材のパイプライン、トレーニング、メンタリング、在宅のためのフレキシブルワーク、女性の役員就任、公けの場での討議、などである。

◆経済同友会人財育成・活用委員会委員長の橘・フクシマ・咲江氏からは、日本の厳しい現状やデータが示されたが、同時に“競争力強化の切り札として、女性管理職・役員の登用があると認識していること”や、多様性がイノベーションには必要だという考えの醸成、ジュニアリーダー研修などのフォローアップ等々、アクションを取っていることが示された。また、政府が旗を振る『2020年までにリーダーシップポジションの30%を女性に』を受けて、各社が努力すること、そのために目標値を自社で持つこと、)ステークホルダー(経営者、起業、女性、男性、行政、地域)がそれぞれアクションをとるようにと語った。

 また、ダイバーシティが成功するためには、“違いは個性だ”と思えるようになるマインドセットの変更が必要であること、真の男女共同参画には男性の育児権の保障と共育が含まれること(実際、6割の男性が子育てに参画したかったというアンケート結果もある)、企業トップのコミットが重要であることなどが述べられた。

◆Opportunity Now(英国NGO以下ONという。http://opportunitynow.bitc.org.uk/)理事のキャサリン・ノーロッキ氏からは英国の20年の取り組みが紹介された。
 ONは人材分野に責任を持ち、行政とのパイプも太く、180の企業・団体がメンバーになっている。道徳的観点からも企業は平等であるべきで、50%は女性になるのが自然だ。この20年で進んだが、まだ給与には男女間に10%のギャップがあり、女性の労働力は47%、FTSE100の取締役会には女性は20.4%しかいない。この男女間ギャップがあるにもかかわらず、実力で昇進昇格を決定していると言ってはばからない企業は女性の能力を侮辱しているともいえる。男女ともにフレキシブルワークが重要だ。また、ジェンダーバランスのとれた取締役会の方が経営状態が良いといわれている。

 現在ONでは“Project 2840”に取り組んでいる(第1子の出産年齢28歳からキャリアパスが確立する40歳までの24000人対象)。女性たちは野心的で、自信もあるが雇用主の理解がまだ十分ではない。例えばオフィスの机に座っていないと仕事をしていないという意識の改革(机でFacebookしていても仕事をしている?)、いじめやハラスメントへの対応なども雇用主への提案にまとめる。
 組織が透明でフェアであることも大切だ。2週間後にレポートができるので見てほしい。このほか、ロードデービスレポート(3年前と比較)の紹介もあった。
(参考)https://www.gov.uk/government/news/women-on-boards-2014-3-years-on

◆内閣府男女参画局局長、佐村知子氏からは、日本政府の取り組みが報告された。
 氏は、官邸で安倍首相から『女性が輝くチームを』と要請されたと語る。トップのコミットがあり、成長戦略として2030が位置付けられ、海外での見える化(1月20日のダボス会議で)も実行している。日本の成長戦略には、女性労働力率のアップ、女性リーダー増、長時間労働を減少が含まれている。日本でもっとも活用されていないリソースは女性だ。この夏には、成長戦略改訂を予定している。 

◆グラクソ・スミスクライン株式会社取締役人財本部長四方ゆかり氏からは、社員の声を元にした取り組みが紹介された。
 例えば、全社フレックス制度や泊りがけ出張にベビーシッター費の補助、公募制のPeople Project、女性MRを部下にもつ上司と女性MRとのイベントなど。採用の取り組みや目標を公言することなどでも良い循環が起きている。特に印象深かったのは、四方氏の次のアドバイスだ。
 「これからの女性は、一生の仕事を持つ覚悟を。結婚して出産するまでの腰掛の仕事ではなく、代替可能な補佐的な仕事ではなく、一家の大黒柱にならなければならない(男性も女性も)。」

◆株式会社LIXILグローバルブランド・CSR部Directorビッキー・ボーラム氏からは、ダイバーシティ宣言(人事、育成、ワークライフバランス、組織)とKPI(重要業績評価指標)の紹介があった。
 「まだ無意識のバイアスがあるのは事実だ。もっと社会のサービスを利用すると良いと思う」と語り、「日本は、『実質的なシングルマザー』の比率が最も高い国の一つだ。夫は単身赴任か、そうでなければ通勤時間が長く、長時間労働や付き合いで夜遅く帰ってくるから」という。
 現在、LIXILでは、女性に対するお客様の期待は大きく、今トップセールスは女性だそうだ。


| Maki | D&Iイベント報告 | 12:34 | comments(0) | - |
NPO法人GEWEL
ハプスブルグ王朝から続くオーストリアの国策としてのインクルージョン

平和裏に多様性をどう受け入れているか?
ーウィーンの国連機関をのぞいて、再認識したこと―
藤井 幸子

2月中旬に、国連機関の会議に参加する人の随行で、ウィーンに行ってきました。
オーストリアの母と言われるマリア・テレジアが、女帝としての仕事もしつつ、20年の間に16人の子供を産み、生き延びた子供たちを結婚という国策で、領土侵犯することなくハプスブルグ王朝の領土を拡大したことは、よく知られています。

ハプスブルグ王朝が滅びた後、世界大戦を経て、オーストリアという小国は、他国による武力侵犯を避けるために、国際都市として国連機関を誘致して、外国の高官及びその家族を、ある意味での人質として、ウィーンに住まわせ、かつ、旧冷戦状態下において、共産圏からの難民を受け入れていました。これは国を守るために、民族多様性を受け入れていることに他ならないと考えられます。
ウィーンでは電車に乗っていても、ドイツ語ばかりでなく、ロシア語、東欧の言葉、トルコ語、多くの言語が行き交っています。ウィーンの人たちはこのような状態が当たり前と受け取っているようです。

朝の通勤時間帯にIAEA(International Atomic Energy Agent 国際原子力機関 原子力の平和利用を目的として作られました)が入っているUNO-cityという敷地に吸い込まれていく人々は、実に様々でした。女性も多く(現地採用の人たちも多いと聞いています。雇用にも役立っている存在です)、中には託児所もあるようで、ベビーカーで子供連れの出勤も見受けられます。

ランチタイムのカフェテリアでは、職員だけでなく時間になると家族も一緒にお昼を食べる光景も見られます。もちろん、ランチメイトの職員同士はほとんどが民族、国籍の違う人たちで、話している言葉は多くが英語です。メニューはGlobalで、お寿司もあり(とても人気が高く、早くに売り切れます)、多国籍の様々なメニューから選ぶことができます。

帰宅時間には、奥さんや子供づれで、地下にあるショップ(国連職員はDuty Freeで買い物ができます)へ向かう姿が見られます。金曜日のランチタイムは食事をしている人の数が少なく、午後は帰宅してしまうようです。

IAEAには日本人職員はあまり多くないようです。というのは、日本の研究機関や役所、企業からIAEAの職員になる場合は、片道切符となってしまうため、オファーがあっても断るケースが多いとか。もちろん短期的にプロジェクトベースで参加する人は結構います。

その結果、国連機関における日本人の存在はVisibleとは言えず、今回オブザーバーで参加した、福島原発事故後の放射線防護 エキスパートミーティングにおいても、事故が起きた当事国であるにもかかわらず、日本を代表する発言は聞かれず、会議を企画したアルゼンチンのIAEAのドンのような人が取り仕切っているという状態でした。日本の研究者の研究報告はありましたが、自分の研究結果を報告するにとどまっていました。

諸外国から見た福島原発事故は、チェルノブイル原発事故と同等に扱われており、事故後に放射線量が高くなったという、モロッコやマレーシアの報告もありました。TEPCOの社員も参加者リストにありましたが、何も発言はせず。日本人として大変悩ましいことだと感じました。

初めて国連機関の内部に入り、会議を傍聴しましたが、専門家会議とはいえ、政治的に動いている国の存在感が大きいことを実感しました。
国籍の違い、言葉の違いを乗り越えて、共存することは容易なことではないと思いますが、国境を接している国に住む人たちは、そこをうまくやっていくすべを身に着けていると思いました。
| Maki | 最新D&I情報 | 22:59 | comments(0) | - |
NPO法人GEWEL
若者のよこならび意識

新卒面談から感じること
鈴木 理香

このままでは日本が駄目になる・・・そんな危惧を抱くのは私だけだろうか?
このところ、2015年度新卒面談を実施しており、いわゆる若者とじっくり対峙するわけだが、私は彼らの装い、振る舞いに大きな懸念を抱いている。

男性なら細身の黒いスーツに白いシャツ、ストライプのネクタイ、先細編みあげ革靴、A4サイズの入る黒いバック、髪は今はやりの少し前髪をたたせたスタイル。女性も同様に黒いスーツに白いシャツ、さすがに靴は多少の違いはあれやはり黒。バックもA4サイズの入るストラップの長いショルダーバック。髪は前髪をおろし、一足に束ね、お化粧もほぼ同じに見える。話してみると、声こそ違うが、話す内容も話し方も大きな違いはない。

おそらく、本屋に売っている「面接で受ける話し方」を参考に「面接の仕方」などの本にある内容を話している事は簡単に予想がつく。さすがに少し違う角度の質問をすると、パニックになり、日頃、色々な事を考えていないのが露呈する。何十人会っても、印象に残る学生はほんの数人。後は思い起こしてみても、皆同じ人に会ったような気がしてしまう。少なくても15年前に面接した時には、全く感じなかったことだ。

昔は「十人十色」が普通だったと思うが、個性はどこへ行ってしまったんだろう?人に気を使い、嫌われたくないから、相手に不利なことや嫌がられること、耳の痛いことは極力言わない、つらい事は避ける、一定の距離を置いてそれ以上は踏み込まない。とがらない、怒らない、思っていても口に出さない。これでこの先日本は立ち行くのだろうか?

“お・も・て・な・し”ならぬ“よ・こ・な・ら・び”にため息しか出ない。

| Maki | D&Iケーススタディー | 01:15 | comments(1) | - |
NPO法人GEWEL
RISEからの提言:企業と女性たちへ

女性社員の管理職志向とセルフ・エスティーム調査報告から
一般社団法人RISE 代表理事 堀井紀壬子

私たちは2003年にNPO法人GEWELを設立し、より多くの女性が企業や組織で意思決定できるポジションに就くように、当初、「女性活躍推進」の立場から個人向けの研修プログラムや企業へのコンサルティング/研修などを実施してきました。ところが、「女性」という命題を掲げると、男性は「これは自分たちの問題ではない」ということで当事者意識を持たないという事がわかり、2005年からは「日本社会や企業組織のダイバーシティ&インクルージョンの推進」へと目的をより拡大し、「個人個人の価値観や能力が活かされ、多様性を受け入れる組織風土の醸成」のための、コンサルティングや研修等の実施を行ってきました。

この10年間、IT技術の急激な進歩による世界経済の一体化、日本経済の将来性を懸念した日本企業の更なるグローバルマーケットへの進出などをうけ、日本社会における「ダイバーシティ&インクルージョン推進」は待ったなしの状態になってきています。また、一昨年の政権交代以降、安倍首相が女性活躍推進を成長戦略の重要課題と明確に位置付けたことで、日本社会における一番身近なダイバーシティの論点、“女性活躍推進”に対して官庁や経済団体も本気で取り組もうとする姿勢が出始めています。

この10年間、女性たちの管理職志向(特に20代後半から30代前半の管理職直前世代)は若干向上してきたとはいえ、RISEが2011年に実施した調査でも、“もっと上のポジションで仕事をしたい”と考えている女性は24.6%と男性の39.4%を大きく下回っていました。2013年には“新卒女性社員の管理職意欲が高まっている”というような報道もありましたが、現実に企業社会で働いている女性たちの管理職への挑戦意欲はRISEの2011年調査に見られたように依然として低いままなのではないかと思われます。“新卒女性の元気はいつまで続くのだろうか?”このまま政府や企業の意図と本人たちの意思のギャップが解消されない状況では日本社会における更なるダイバーシティ推進(特にジェンダーダイバーシティ推進)は新たな困難に直面するであろうと私たちは懸念しています。

今回の定性調査(デプス・インタビュー)では、働く女性たちの本音を深く聞くことから“女性の管理職志向を高めるには、企業はどのような努力をしなければならないのか?”を探ると共に、この調査結果を受けて“女性たちに考えてほしいこと!”をRISEからの提言として発信させて頂くことを目的としました。

*****
働く女性たちの人生設計では、“結婚して子どもを持つという女性としての役割”を担う事が強く意識されています。同時に、家計をささえるため、また社会との接点を維持するために“事情が許す限り働き続けたい”という継続就労意識も強くなっています。この現象は、M字型カーブの改善が見られるデータによっても裏付けられています(下図参照)。しかし、継続就労意欲の改善は必ずしも前向きな管理職志向と連動しているわけではありません。職場にいることで経済的なメリットを享受し、社会と接点を持てれば良いというのが率直な感想です。それでは、企業の期待する女性リーダーは生まれません。

女性の年齢階級別有業率−平成9年〜24年
総務省統計局

女性たちが管理職を志向しない理由の一つとして、“管理職になると休日出勤や長時間労働が多くなりプライベートとの両立が困難になる”といった理解があります。職場では男女を問わず、職場の上司や管理職の人々の言動や職場での厳しい立場を見聞きすることで、マイナスのロールモデル効果が表れていると思われます。

また、日本企業の伝統的男女役割意識もまだまだ強く残っているようです。2013年に経済同友会が実施した調査に回答した企業は、女性管理職が増加しない理由を下記のように述べています。それぞれの論点について、今回の調査で明らかになった女性側からの視点やとらえ方を書き入れてみます。

課題:管理職志向の女性社員が少ない
・女性の中には専門性を高めることには前向きであっても、管理職を目指すことに消極的な社員も少なくない。一部の女性社員は女性の活躍推進に熱心であるが、関心が薄い社員も少なくない。
女性が専門性を高めることを目指すのは、職場や社会でそのように育てられているからです。男性のようなローテーションで様々な職務や職責が経験できる機会を女性に与えない企業がいまだに多い。“女性は専門性(職)だけに強みを発揮し、幅広いマネジメントは苦手”といった無意識の偏見はありませんか?

・女性社員は実務能力に優れている者が多いが、自ら率先して管理職を目指す人がそう多くないのが現状。
男女を問わず、管理職の厳しさを見聞きし、女性管理職に対する社内のネガティブな評価を聞けば管理職を目指す女性たちが多くならないのも当然。実務能力は日頃から繰り返される仕事で磨かれるが、管理職になるために必要な幅広い仕事を経験するチャンスを与えられていない。

・せっかく登用しても本人が力不足を理由に辞退することがある。力は十分にあるのにのびのび仕事に集中したい人が増えている。
管理職の職務記述書で、“何がこのポジションの仕事(職務)で、何が求められて(職責)いる”かが明確にされていれば、女性たちも職務や職責をこなす為に必要なスキルや能力向上に向けてチャレンジする領域が理解できる。したがって、職務記述書で仕事の内容を明確にすることで本人の不理解からくる「力不足」の念を払拭できるのでは? 従来の、“阿吽の呼吸”をベースとした職場の人間関係や指示的な仕事の与え方は、若い男性たちの理解をも超えるのではないだろうか?

・新卒採用で女性比率を増やすなど、女性社員の量的拡大は進んでいるものの、管理職に成りうる層の質的向上(育成/本人の自覚)はまだ十分とは言えず、今後の課題と認識。
・女性がマネジメントを魅力的なポジションと感じていないケースがある。
・女性社員自身が、将来マネジメントを担っていくという意識に欠けている。
育成はともかく、本人の自覚は周囲の本人への接し方(インクルージョン感性)で変わってくる。多くの職場で女性たちは期待されているとは受け取っていない。仕事の仲間 = 対等なパートナーとして、女性を認め登用する雰囲気が職場にあるか再確認することが肝要ではないでしょうか?

経済同友会のアンケートに答えた企業の回答者が女性たちの課題と考えていることは、実は日頃の企業風土に対する女性たちの素直な反応なのです。むしろ、女性が管理職として企業で活躍することのむずかしさを痛感しているからこそ、“このまま男性社会が続くであろうから、自分の夫には出世してほしい”というコメントも出てくるのです。

また、私たちは、高いセルフ・エスティームが管理職志向の有無とポジティブに相関していると考えてきました。今回の調査でも、たしかに基本的なセルフ・エスティームの高さは仕事への自信と結びついていることは分かりました。しかし、ポジティブなセルフ・エスティームは“仕事の成果を周囲が認めてくれることから生まれる仕事への自信”につながるとはいえ、やはり、職場自体の雰囲気、特に男性社会の色彩が強い職場においては、必ずしもポジティブなセルフ・エスティームだけで管理職志向を醸成できるものでは無いようです。

企業へ:
すでに経済同友会の調査回答企業がかかえる課題に対するコメントで述べたように、女性管理職を増加させるには、まず日本企業のこれまでの男性中心の価値観、働き方、役割分担意識などをドラスティックに変化させなければならないと考えます。今まで当たり前と思ってきたことを一つ一つ検証していくことで、女性に管理職への希望を失わさせる要素を確実に消去していくことです。
また、経営者が、ジェンダーダイバーシティをはじめとする“企業のダイバーシティ&インクルージョン推進”がグローバル化に対応するための不可欠かつ緊急の課題であると理解しているなら、思い切って、“ポジティブアクション = 一定数の女性管理職の一斉登用”を掲げてみる事も効果的かもしれません。この場合、当事者となる新女性管理職に対する風当たりは相当きついでしょうから、経営者と上位者が一丸となって彼女たちを守る必要があります。そのなかから、ポジティブなロールモデルを育成していくことで、若い女性たちの考えや思い込みを変えることが可能になると思います。

女性たちへ:
女性たちも、“ここで男性社会を認めて現状維持を選んだら日本は決して変われない”であろうと思ってください。人生は、結婚と出産・育児が全てではありません。あなた自身が、あなたとしてこの世に生まれてきたことの意味は、あなたがどのようなキャリアを作るかで決まります。キャリアというのは、“出世や経歴”ではなく、昔の馬車の轍(わだち)の事、即ち、“あなたが生きてきた道のり”の事です。どんな世界にどんな道を作るのかはあなた自身が選んで決めることです。せっかく、企業で働き続けることを選ぶなら、その企業の成功に貢献できるような働き方をしてみませんか?

http://www.rise.or.jp/news/201402.html RISEからの提言より転載)

「女性社員の管理職志向とセルフ・エスティーム:
RISE定性調査2013:結果報告書」http://www.rise.or.jp/activity/research/report2014.html
| Maki | 最新D&I情報 | 00:05 | comments(0) | - |
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