Diversity & Inclusion Blog

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GEWELのメンバーや志を同じにする人たちから、日本や世界のダイバーシティ&インクルージョン情報をお届けします。
追い風ビュービュー

「WST女性のためのビジネスリーダーシップ塾〜しなやかに、一歩前に〜」20140116開催
川合 昭子

2007年にスタートしたWomen's Summit Tokyo(WST)、第6回は「女性のためのビジネスリーダーシップ塾〜しなやかに、一歩前に〜」と題し、御茶ノ水ソラシティにて開催した。

「企業で働く女性が活き活きとしなやかに働き続け、ビジネス成功のキーパーソンとして成長することを目指しその成長過程において一助となりたい」というWSTの精神のもと、リーダーとして期待される女性社員64名が参加し、ビジネスリーダーとしてのキャリア開発や、自分らしいリーダーシップスタイルの発見・強化に役立てる為の異業種交流研修を行った。

主催企業は、(株)あおぞら銀行、アサヒビール(株)、(株)NTTデータ、住友スリーエム(株)、日本ヒューレット・パッカード(株)、(株)日立製作所の6社、GEWELは共催。(一般募集なし)

多様でしなやかなスピーカーの皆様から様々なリーダーシップスタイルを学び、話し合い、参加者一人一人が色々な一歩を踏み出す手応えと頼もしさを感じた一日だった。異業種から集まった参加者同士のご縁を大切にこれからも交流を続け、「追い風がビュービュー吹いている」(経済産業省坂本里和氏)現在の機会を逃さず、前進していただきたいと思う。

スピーカーからの心に残った言葉をいくつか挙げておこう。
・私にとってのスポンサーやファンとそのご縁を大切にしよう。
・上司は私のお客様だと思って仕事をするのがコツ。何を望み、何をしたいのか、ではどう落とし込むのかと考える。常にプロであれ!
・「お前はパイオニアだ」と背中を押してもらい、不安はあるがせっかくのチャンス、やってみようと思った。失敗したとしても経験は無にならない。
・大きなゴールの手前に小さなゴールを作り、それができたら小さなガッツポーズをする。気づくと大きなゴールを達成できている。
・この仕事は何のためになるのか、考えることを大事にする。
・通勤電車の時間を有効に使おう。考えることはどこでもできる。
・ポストが人を作ることはある。傾向として女性は真面目なので、任せられるとやる。オファーされたら受けてみるとよい。

【プログラム概要】
・自己紹介とリーダーシップビンゴ
・基調講演 鳥海 智絵氏 野村ホールディングス(株)および野村證券(株) 執行役員
・パネルディスカッション(主催企業3社の女性管理職とゲストパネリスト)
  森田 由起子氏 あおぞら銀行
  原田 浩子氏 (株)NTTデータ
  佛圓 三和氏 日本ヒューレット・パッカード(株)
  坂本 里和氏 経済産業省 経済社会政策室長
 モデレータ 信田一栄氏 住友スリーエム(株)
・グループディスカッション 

基調講演
 自然体でここまで来たという鳥海さん、その言葉通りの飾らないお人柄で、ご経験と共にたくさんのヒントやアドバイスを話していただき、参加者からのたくさんの質問にも率直に回答していただいた。以下、簡単にご紹介する。
 鳥海 智絵氏
 私自身が女性だからということを余り意識してこなかったし、正直「なぜ女性の活躍なのか?」と思うこともあるが、半分(人口の)が参加するプラットフォーム作りは必要だし、男性も十分な競争がないと力を発揮できない。また、多数派の論理と既得権益では会社は成長しない。今は、意図的に作り出していく必要がある時期だ(今はまだ女性からやった方がよい)。女性に特化する必要がなくなるのはまだまだ次のステップ。

 私のキャリアを振り返ると、モチベーションは上下したが、これまでに「何かがわかった」「世の中が広がった」という実感を持つ時があった。それは、「〇伝箸澆分かった、投資銀行のことが分かった、▲肇奪廚了訶世分かった、7弍槌獣任分かった(色々な情報が入るようになって)」という4つ。毎日の繰り返しを積み上げていくと(なぜ?何?と好奇心をもってコツコツと)、ふっとつながる瞬間、何かわかる時が来るものだ。

 私にとって大切な要素は、何かあったときにサポートしてくれるスポンサーやファンだ。コンフリクトが起きて一度だけ辞めようとしたことがあったが、そのとき、何人かの人が動いてくれ、「このご縁を大切にしたい」と会社に留まった経験がある。その人たちがスポンサーやファンだと思う。上位の人がスポンサー、同僚や部下がファンだろう。それを得るためには、レベルの高い仕事を誠実にすること。私は、あえて周りにおせっかいもしたり、隣の課との間に落ちている仕事を拾ったりしている。

 「常にプロであれ」と仕事をしてきた。経験で得られないときは短期でキャッチアップするために勉強した。初めて課長になった時、転職してきた部下に「人を育てて何のメリットがあるのですか」と問われ戸惑った。同じ価値観の人が多い企業で「黙って背中を見てついて来い」という環境に慣れていたことに気づかされた。対話(会社、仕事の意味、目指すこと、だからしてほしいこと)や期待を伝えることの大切さを知った。
 小学校の頃、塾の先生に「女性はものごとを俯瞰するのが苦手。今は意味が分からないだろうけど、できないことではないから絶対思い出してほしい」と言われた。

 部下が増えそのときそのときの判断は部下の方ができることも多いが、ものの考え方はしっかり勉強した。立場があがればあがるほど範囲が広がるとともに死角も増してくる。それでもそこで判断して決めなければならない。この先生の言葉を思い出し、自分も確かに苦手かと思うが、意識してやってきた。そうすればできるようになる。
 選択肢の広がり方は女性の方が大きいと思う。枝分かれが出てきたときに、ご縁や運なども要素として、そのときどきで何がベストかを考えると良い。ロールモデルは一人ではない、人のいいとこ取りをし、付き合って、考え方に触れよう」。

パネルディスカッション
 「先輩方にキャリアの軌跡やリーダーシップスタイルを聞いて明日からのヒントを得てほしい」というモデレータの言葉で始まり、視野が広がった経験や大切にしていること、アドバイスなどを伺った。

 「子会社から本社の課長になった。辛かった。そのとき、自分一人が頑張っても無理、ひとり一人と話しチームとしてまとめて力を発揮できるようになることが自分の役割だと気づいた」「ご縁。お天道様は見ていると一生懸命やったことが7年経って活きた。仕事ぶりを見てくれていた人がいたから」「プロジェクトのトラブルを何とか解決したら延長契約を依頼された。赤字になるのが見えておりクローズしようと責任範囲を超えて提案し、信念を持ってやった。そこまで頑張ったのは自分が採用した優秀な人達を辛いまま残すのでなくはばたかせたいと思ったから。自分の中の自信になった」。
 「ひとつ、ふたつ上の目線で仕事をする習慣をつける、良いやり方を真似しながら」。
 「自分自身の変化がある。仕事には陽があたるものと地味なものとあるが、どんなミッションもポジティブにやれば課題が見つかる。想いを持ってやっていれば周りは助けてくれる」。
 「“まいっか”と、ときに思う。そういう姿なら目指そうかなと部下にも身近に思ってもらえる」。

坂本さんから
 「やりたいことをアピールすることも大事です。与えられた仕事を一生懸命やっているとチャンスが来ます。国際的にも日本は待ったなしで、追い風(女性活躍の)がビュービュー吹いています。

 ひるまず、ひがまず、(足を)ひっぱらず。国も本気です」。そして、3月3日にイイノホールで行われる「ダイバーシティ経営企業100選表彰式なでしこ銘柄発表会」と本「ホワイト企業」を紹介していただいた。

グループディスカッション
 お互いのリーダーシップ経験を披露し、先輩からのヒントをもとにリーダーシップについて話し合った。その後、ひとり一人の「これからの一歩」や「チャレンジ」に対してグループ皆で考え具体的なヒントや経験を伝え励ましあった。

 各グループからの全体共有では「リーダー達が自然体で気楽になった」「課長になれば時間を作れる、会社とプライベートの切り替えを」「その人にやらせようと思うからオファーが来る、チャンスは受けよう」「考えすぎるより進んじゃったほうがよい」「ダイバーシティは女性だけじゃない、でも今は女性活躍が必要と聞いて“もやもや”がすっきりした」「いろんなロールモデルがいた」「目的を忘れないでリーダーシップを発揮する」「こだわりを捨てて優先順位をつける」「子育てによって経験値が上がって自己成長している、自信を持って」「電車に一本早く乗れたら気になる本を買って、帰りの電車で読む」「ユーモア大切」などが発表された。

 その後、グループメンバー同士で「いいな、素敵だな」と思ったことをポストイットに書いて、お互いひとり一人にメッセージとして渡した。

最後に
 パネリストから「“一歩前に”の波が来ている、乗らない手はない。踏み出すとねたまれることもあるが“八方美人”は諦め“五方美人”にして、そのなかからファンを作ってはどうか。勇気が少しいるが選択する機会が与えられたときはもうすでに一歩前に出ているもの。会社に戻ったらまたもう一歩踏み出しましょう」とエールをもらった。最後に、参加者全員がそれぞれの「これからのアクションプランの元」を書いて、研修を終えた。
| Maki | D&Iイベント報告 | 23:04 | comments(0) | - |
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アダム・グランド著『GIVE&TAKE』のご案内

以前ブログでご紹介したアダム・グランド著『GIVE&TAKE「与える人」こそ成功する時代』翻訳版が出版されました。

2013年5月12日のブログ『紅(クレナイ)の花は、アゲナイの花』でご紹介したアダム・グランド氏の「Give&Take」の翻訳版が三笠書房から出版されました。
 ブログは、http://blog.gewel.org/?eid=204444

昨年、USでは以下の評価を受けた本です。
・読むべきむベスト・ビジネス書(フォーチュン)
・今年のベスト・ブック(ビジネス書部門)アマゾンUS、フィナンシャルタイムズ
そして翻訳本も、年明けの(1月9日〜15日)丸善日本橋店第1位(ビジネス書部門)だそうです。
翻訳版ですので、気軽に手に取ってみてはいかがでしょうか。
| Maki | おすすめの本 | 11:36 | comments(0) | - |
NPO法人GEWEL
21世紀の働き方とD&I

〜新井紀子さんのインタビュー1/3日朝日新聞朝刊「異才面談」より
本井 稚恵

今回の冬休みはカレンダーが良かったので、10連休の方も多かったと思います。みなさんは、どんな初夢を見られましたか?年末ジャンボは当たったでしょうか?

さて、お正月1月3日付の朝日新聞朝刊「異才面談」で国立情報学研究所教授、新井紀子さんの、大変、興味深い記事がありましたので、ご紹介したいと思います。

新井さんは人工知能を東大に合格させるプロジェクトを開始して2年、2021年合格が目標だそうです。SF映画のように「高度な人工知能が人間の未来の敵になる可能性は?」という取材記者の質問に、新井さんは「敵というより、人間の雇用を奪うライバルにはなるでしょう。(中略)合意関係認識の機能を備えた人工知能が誕生すれば、事務労働の1割くらいが機械に置き換えられるかもしれません」と答えられています。

そして、技術の進展に知らず知らずのうちに雇用を奪われる事態は、すでに1980年代に始まっており「まず職を追われたのはタイピストや電話交換手です。大騒動にならなかったのは、失業したのが女性ばかりだったから。」「当時は、職を奪われた女性たちは『お前が悪い』。」と突き放され自己責任にされたと、指摘されています。

「技術の進展は速く、しかも予測がしにくい。どの職が機械に奪われるのか分からないのです。」それを全て自己責任に転嫁し続けると社会不安が起き、これを放置するなら社会全体が委縮してしまうと指摘は続きます。

記事をここまで読んで、お屠蘇気分も吹き飛びました。技術の進歩はますます加速するでしょう。21世紀、私たちは、どのような働き方を、どのような社会を目指せばよいのでしょうか?

新井さんは、社会を委縮させないために、そして、コンピューターに勝てる高度人材を育て人間に残される仕事を見つけるために必要なことを、こうおっしゃっています。

−多様な価値観が尊重されるやさしい世の中
−失敗しても何度でも挑戦できると信じられる社会
−チャレンジと助け合い
私は、これにもう一つ
−互いを尊重するこころ
を加えたいと思います。

さて、これからの日本の成長は“女性の活躍”がキーだと言われ、世界からも注目されています。その中で「女性に向いている仕事」「女性が働きやすい環境」といった言葉をよく耳にします。

新井さんの記事を読んで考えました。21世紀は、「女性」といった狭い視野を捨て去り、「人間に向いている仕事」「人間が働きやすい環境」といった発想で働き方を再構築する必要があるのでは? そうすれば、女性が自信と勇気を持って活躍する日本が、自ずと実現できるのではないでしょうか。
| Maki | 最新D&I情報 | 13:20 | comments(1) | - |
NPO法人GEWEL
若い世代が強い意思と多様性を身に着ける時代

女子大生向けのD&Iワークショップを実施しました。
堀 玲子 GEWEL理事・(株)アンテリオ Senior Executive

暮れも押し詰まった日に、群馬県立女子大学 国際コミュニケーション学部准教授、安斎徹先生の「現代社会と働き方」のゼミの中で「Diversity」について2年生と3年生の女子学生を対象にGEWELで1コマの授業を担当しました。当日は2013年度の最後のゼミということで、大学のある群馬県新町まで、代表理事藤井と伺いました。

大学は4年生の県立女子大、2学科(文学部および国際コミュニケーション学部)というこじんまりとした大学ですが、校舎はモダンで空間が広く、移動もしやすい雰囲気の大学でした。少数教育や海外留学生また地元の学生が多いせいか「群馬学」(多方面より自分の地元の特色を知る)といったユニークな教育方針があるようです。1時間半の授業の中でしかもまだ2年生といった若い学生も交えてどこまで「Diversity」について一緒に考えることが出来るか、我々にもチャレンジなものでした。

「ペンギンの島のクジャク」のビデオを見ながら、ペンギン王国に異質な動物たちが入って来た時に、なぜペンギンたちは自分達のテリトリーや習慣を変えようとせずにそれを守ろうとしたのか?、その結果どのようなことが起こったかなどについて4人ぐらいのチームに分けてディスカッションをしながら進めていきました。

中に3年生が何人かいて、現在就職試験準備の真最中。特に就職コンサルタントは、ペンギンのように行動することや他の人となるべく同じ意見をいう事が、成功の秘訣としてアドバイスしているようです。特にそういった学生からは“面接の極意”というところでこの映像と関連して、自分たちがペンギンのようにふるまう方が就活に有利と言われ、企業側も多様な人材を採用したいのかどうか?、Diversityとどうつながっていくのか疑問を感じた、というコメントがありました。

私はここ6年間に多くの就職面接試験に立ち会って来ました。現在では女性でも永く(定年まで)働くことが自然に当たり前になっており、面接のインタビューでも新入社員は、どこか他の人と違っているところはないかと一生懸命探していました。何かとがっているものや個性があれば、この人は将来どういった部署や役割が適しているのだろうとイメージが湧きやすいからです。

でも反対に、就職に成功する秘訣を教えているコンサルタントやエージェンシーの人達は、やはりまだ模範的な就活生であるような指導をしている傾向があるようですね。せっかく同じ大学でも当然ひとり一人違った4年間を過ごしてきたはずなので、これを就活のためになんとなく小さく自分自身をまとめ上げてしまうのは大変もったいないことです。でも現実は私のように企業にいる側からすると「何となく同じような人ばかり採用しちゃったね」という反省もあったりします。

また学生から「Diversity」という言葉だけは何となく知っていたけど、具体的にどういうことかわからなかった。このビデオを見て少しでも理解することが出来たといった感想ももらいました。

確かに「Diversity 」といっても、学生生活の中の多様性と社会に出たから直面する多様性とは異質のものも多くあると思います。社会に出れば、多くは違った年代の人達とチームを組むわけですから、まずこれが多様性の洗礼になります。さらに学生で現在の女子だけの環境から男女・上司とありとあらゆる多様性の荒波が押し寄せてきます。その中で自分の立ち位置が判らなくなってしまうことも多々あると思います。

質問の中にも就活などの活動を通じて自分が何者なのか、その軸がだんだんぶれていきそうになるといった考えを述べてくれた学生さんもいました。結論からいうと、軸は実は、色々な環境下で変化していくこともあると思います。自分の信念とか、どのような環境下でもぶれない軸を持っている人も世の中的にはもちろん沢山います。若いうちは、その軸が変化しながら本当の自分探しや他人との違い・影響を自分の皮膚感覚で感じてやっと成長していくと思います。

違いを認識することによって、初めは“少々の痛み”を感じるが、その壁を乗り越えることによってその違いが強みになる、ということを実感するまでにはいろいろな失敗があると思います。加えて、多様なグローバルな環境で働く・活動できる人間になるのは、まずそういった人間になろうと自ら意識していくことや、そうなるための自己シュミレーションは、前に進むために必要なのだと思います。

余談ですが、先日、サッカーの本田選手の英語インタビューを見て、子供のころからずっと世界で活躍したいと思っていたその強い意志を感じました。今までは1つの特技(スポーツ選手・音楽・その他の専門家)を持っていても、多様な世界であるグローバルで認められるのは非常に大変なことでした。これからはモノカルチャーの世界で生きていくことの方が珍しい時代です。強い意志と多様性を身に着けた若い時代の波がやってきた気がします。

これまでGEWELとして経験することのできなかった大学のゼミの中で“Diversity”を若い学生の皆さんと語りあうことが出来、有意義な1日でした。
今後も是非、色々な大学に出向いて学生さんたちと対話をしていこうと思っておりますので、どんどん声をかけていただければと思います。


| Maki | D&Iイベント報告 | 14:25 | comments(0) | - |
NPO法人GEWEL
未来へのドアを開ける年

未来へのドアを開ける年
アキレス美知子

皆さま、明けましておめでとうございます。お正月はゆっくり過ごされたでしょうか。
我が家では、娘二人が米国から帰国し、久々に家族4人で新年を迎えることができました。感謝です。

さて、2013年は日本では「経済」と「女性」が注目された年でした。アベノミクスの金融政策で景気が上向きに転じ、個人消費、投資とも増加し始めました。また、初めて「女性の活躍推進」が政府の成長戦略の柱として位置づけられ、官民をあげて女性が(潜在)能力をもっと発揮することによって、ビジネスの成長、社会の豊かさに繋げようという方向が示されました。政府は「2020年までに指導的立場の女性比率を30%にする」という目標を掲げ、企業は女性が働き続けられるように、人事制度を充実させてきました。女性の管理職比率も平均で10%前後に上昇しました。そして、保育所の「待機児童ゼロ」を達成した横浜市を先進モデルに、行政も具体的なゴール達成に向けて進み始めました。

このように、日本でも女性が企業や社会で活躍する環境は徐々に整いつつあります。しかし、世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数をみると、日本は135国中105位と、相変わらず残念な状況です。今のペースで進めても、「2020年までに30%」という政府目標達成は望めません。数値目標をおくことは一定の効果がありますが、より重要なことは、男女が、未来の企業、社会の在り方、働き方について話し合い、ビジョンを共有することです。2050年には日本の労働人口は現在の半分、3200万人に減少します。このままでは、日本の経済も社会保障制度も立ち行かなくなります。一方で342万人の女性の潜在労働力により雇用者報酬総額は7兆円も増加するという試算があります。昨今、若い女性の「専業主婦志向」の高まりが話題になっていますが、男女とも「女性が働かない社会に豊かな未来はない」という現実を真摯に受け止める必要があります。

今後も日本を取り巻く環境は変化し続けます。未来学者でありロンドンビジネススール教授のリンダ・グラットン氏は、著書「ワーク・シフト」(プレジデント社)の中で、未来を形づくる5つの要因を次のようにあげています。

1.テクノロジーの進化
 多様な情報共有・発信、バーチャルコミュニティの発達
2.グローバル化の進展
 多様な働き方、人財の流動化、経営の多極化
3.人口構成の変化と長寿化
 定年を越えて働くことが常態化、国境を越えた移住増加
4.社会の変化
 家族の多様化、女性の活躍、大企業、政府への不信感
5.エネルギー・環境問題の深刻化
 化石燃料の枯渇、気候変動、エネルギー価格上昇、代替燃料開発、ライフスタイルの変化

これら5つの要因はいずれも日本にとって喫緊の課題であり、私たちの生活に大きな影響を与えるものです。それぞれ切り口は違いますが、ひとつ言えることは、今後あらゆる次元で多様化が進むということです。そして豊かな未来を迎えるためには、多様性を活かし、個々の強みを引出すDiversity & Inclusionの考え方を実践していくことが不可欠です。

今、私たちはようやく入口に立ったところです。そして、重いドアは少しだけ開きはじめました。
2014年は「未来へのドア」を大きく開けるチャンスの年です。
でも、重いドアは一人の力ではなかなか開きません。
多くの人々が思いをもって、力を合わせることが必要です。
GEWELはそんな人たちをつなぐ触媒でありたいと思います。

本年もよろしくお願いいたします。
| Maki | 最新D&I情報 | 10:27 | comments(0) | - |
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