Diversity & Inclusion Blog

Welcome to Diversity & Inclusion Blog.
ダイバーシティの推進を願い、より多くの意義ある活動や世界の情報を、より多くの人に届けるため発信していきます。
GEWELのメンバーや志を同じにする人たちから、日本や世界のダイバーシティ&インクルージョン情報をお届けします。
韓国に東アジア発の女性大統領誕生。女性政策への期待

女性大統領が指揮をとる韓国の女性政策。
安倍首相も年頭所感で「女性の活躍」を明言。
佐々木まき

昨年末、12月19日韓国に女性大統領が誕生しました。朴槿恵(パククネ)氏60才です。
女性活用や登用では日本に追い付け追い越せと、ともに『後進国』として肩を並べてきた韓国。それが女性大統領の出現により、めざましく進展するかもしれません。(世界経済フォーラム発表Global Gender Gap Index2011 は韓国108位、日本101位/135か国)

韓国では日本より少し遅れて1987年男女雇用平等法が成立し、その後4回の法改正を重ねて制度が充実していきました。違反した企業には罰則規定があります。公務員をはじめ、専門職に女性が進出しだしたのは、2000年以降の盧武鉉政権のころからだと言われています。その成果が出て、いまでは判事、検事、外交官の5人に一人が女性になっているとも言われ、目に見える形となって進んできている韓国の女性登用です。女性の社会への参加促進のため、独自の積極的措置(Affirmative Action in Employment)も実施されています。

今回の選挙では、女性たちからの支持が勝因であったと語られています。女性の登用が公務員や一部の大企業にとどまらず、もっと幅広い層にまで影響があるように、社会全体に広がる流れをつくっていくことが期待されています。

もともと儒教意識が強く、男性が働き、女性は家庭に、という価値観が根強くある社会です。子育てやワークライフバランスの問題や所得格差など課題も多く、日本と同様に少子高齢化も加速しています。
女性たちの声を生かして、どう反映していくのか、女性施策にいままで以上に注目していく必要があります。

ひるがえって、女性活用という点では他の先進諸国からかなり遅れをとっている日本。IMFから「もっと女性を活用せよ」と勧告を受けていても、なかなか腰が重くみえます。

平成25年の年頭所感で安倍首相は「女性が活躍し、子どもを生み、育てやすい国づくりも、前に進めてまいります」と明言しています。
お隣の国、韓国が動きだせば、呼応して動き出すことも期待して。
こちらも深い関心をもって注目していきたいと思います。


*それにしても韓国は投票率が75.8%、50代の投票率は89.9%と驚異的な数字だ。日本は59.32%。国民の政治への関心度の差が大きいとも違いを生んでいる要因。 


毎日新聞 2012年12月20日 東京朝刊
2012韓国大統領選:朴氏当選 女性票集まり勝利 社会進出、大企業どまり 男尊女卑脱却に期待 世論調査
http://mainichi.jp/select/news/20121220ddm007030117000c.html

韓国における女性雇用政策の現状と問題
http://www.jil.go.jp/institute/kokusai/documents/li.pdf
| Maki | 最新D&I情報 | 03:46 | comments(0) | - |
NPO法人GEWEL
D&I in Asia report 1影響のあるリーダー(Authentic Leader)が必要

Diversity & Inclusion in Asia 2012 (Hong Kong)に参加して(報告 その1)
堀 玲子

2年に1回、香港で開かれるDiversity & Inclusion in Asia 2012カンファレンスに11月6-7日の2日間参加した。今回は、特に経済的にもまた人材的にも、今後の可能性を大いに感じられるアジア地域での開催であり、カンファレンスは、多国籍企業におけるアジアを意識した実践的な話やケースが多く、大変有意義な2日間であった。

アジアを意識したD&Iは多くの可能性を秘めており、これを重点的に企業施策として実施していかなければ、今まで成功を収めてきた多国籍企業でも今後の継続的な成長は無いという決意もプレゼンターから聞かれた。

参加者は200人以上で、主にはアジアのリーダーとして働いている、または今後そのようなポテンシャルを持ち・関心が高い女性が積極的に参加していたようだ。その中で、アジア人以外(主にアメリカやヨーロッパ人)は1/3を占め、香港ベースのグローバル企業に働いているか、または本国からの参加者であった。
スピーカーは、アジアのリーダーの代表として、自分のストーリーや経験を語りさらにはその企業の取り組みを紹介した。

堀 玲子氏

プログラムは、基調講演以外にはいくつかのグループに分かれたディスカッション場や、テーマに沿ったワークショップを行った。特にアジアの中でのリーダーをどのように育成していくかまた女性ならではの特性をどのように生かし、強みに変えていくかという点もディスカッションのポイントとなった。

さらに、日本ではあまりなじみがないのが、LGBT(レスビアン・ゲイ・バイセクシュアル、トランスジェンダー)などの取り組みも紹介された。LGBTについては先日朝日新聞でも取り上げられ、ゴールドマンサックスやIBMの取り組みが紹介された。

【Power of Inclusion】要約
アジアは、特に多様性の集合帯地域の1つとして考えられる。その中で女性はクロスカルチャーD&Iに効果的な役割を果たし、またアジアのリーダーとして必要な存在である。誰もが、ビジネスリーダとして貢献できる。仕事場、市場、コミュニティの場それぞれで、インクリュージョンの定義がある。

1.Beth Brooke: Global Vice Chair,- Public Policy, Ernst &Young
女性でゲイであることを昨年、31年間働いている会社で打ち明けた。
現在は、1人のプロフェッショナルな人間として、活躍している。彼女は、現在は、D(Diversity)からIへ(Inclusion)へ動いている。これはD&I Journeyだが、自分の最も大きな気づきは、誰にとっても相違は気になることであり、誰もが自分自身でありながら成功したいと思っている。誰もがその中に包括されたいと思うとメッセージを伝えている。

2.Barbara So: Head of service management and Customer Charter Consumer、 Standard Chartered Bank( Hong Kong)
―香港ベースの銀行で障害者を対象とした顧客プログラム推進チームで、高齢化する香港において企業と顧客をどう繋いでいくかというプログラムを立ち上げた。これは7年間に立ち上げたD&Iのショーケースとして紹介され、新しいマーケットを開拓することが出来たと同時に働く社員のモチベーションを約束することが可能になったといったメッセージを与えてくれた。D&Iをより意識し、実践することがビジネスにつながるという例である。

3.Gillemo Aponte: president & General Manager, Coca-cola, Philippines
Coca Colaフィリピンで、小売店経営における女性サポートプログラムの実例、D&Iは、企業にとり持続可能なビジネス戦略である。
特にフィリピンでは、800,000件のパパ・ママストアが存在し、そのお店の経営は女性が重要な役割を担っている。コカコーラは、“Sunshine”プログラムを通じて、コカコーラの販売・消費者になってもらい、商品の流通の仕組、ビジネスの仕方アドバイスや少額融資をとおして、彼女たちのビジネスをサポート・改善し(自立支援)、結果として女性たちの能力を高め刺激を与えていく。

また彼女らがさらに色々なコミュニティで活躍することにより、経済的なツールとして動いてくれるというメリットも生まれる。加えてこれらのことはコカコーラという会社だけでは、物理的な援助は出来るが、政府からの技術的な援助や関わる女性の広がりも必要だと述べていた。

まとめ:
それぞれの人の“違い”には、目に見えるものもあれば、見えないものもあり、それぞれに価値があり、誰もが特別である。このような考えからインクリューションの力は生まれてくる。影響のあるリーダー(Authentic Leader)というものが必要とされている。




| Maki | D&Iイベント報告 | 23:40 | comments(0) | - |
NPO法人GEWEL
D&I in Asia report 2 Gender Diversityを促進するのは気づき、ネットワーク、コミュニケーション

Diversity & Inclusion in Asia 2012 (Hong Kong)に参加して
分科会レポート:Including women at the top in Asia-what is going to take? 
堀 玲子

Including women at the top in Asia-what is going to take? 
*アジアの国々におけるシニアポジションにおいて、女性の代表として実際的に変化をもたらすことが必要か
*現在のGender Diversityの努力に対してのインパクトは単に時間の問題なのか?さらに加速する方法はあるのか?
*企業はこの努力を継続することが可能か、また、新しいアプローチはあるのか。
以上のテーマについて、以下の3点から3名のエグゼクティブから、その視点や経験をダイアログを通じて交換した。

1 まずは気づきが必要だ。経営陣の中には、トップのリーダシップになりうる女性がいるということをなかなか理解しがたい人もいる。

2 女性のネットワーク、例えば何かイベントを主催するなどして、外に出て行くことによって、女性にさらに自信をつけさすことが必要である。加えてリーダシッププログラムの実施。単純な質問を継続して行う。(このようなポジションがあるのよ。興味がない?)その後、具体的な例や経験を話すといったプロセスが必要。

3 早い段階でコミュニケーションを十分取ること。メンターやスポンサーシップの提供。(日本の企業ではスポンサーシップというものを所持している企業は少ないのではないか?)


 (ディスカッションの内容はこのようなイラストにまとめられました)

【Cross Asia Pacific】(例えばアジアの他の国への転勤など)
パイプラインも変化している、これは単に時間の問題だけではない。プラニングが必要。あなたはハイポテンシャルなのだと、ポジションへの準備をしていくことが重要だ。

【GENDER Diversity】
・女性の才能のプールがある。女性は消費者の要であるし、知識も増えてきている。56%は大学卒以上になっている。

・女性を外で教育することにより、さらに大きな人間になる要素が多くある。スキルセットの上達、生活の必要性、NGOや他の社会グループに参加することによって情報源をさらに多く得ることが出来る。

・多くの気づきが必要。特にカルチャー、リクルート、仲間と話すこと。

・特にアジアは新興経済で存在感を増している。その中でカルチャーの気づきが必要。



―Are you ready? I will support you. I will advocate you

個々に、それぞれのジャーニーを納得、確信させる。特にアジアのカルチャーの中においてそれは重要だというコメントがあった。

Q:Diversity of working place
アジアの中で、女性がどのように組織のカルチャーをサポートできるか。

・潜在的に女性の能力を引き出せるリーダーとしてのロールモデルを示す必要性

・ネットワーク、カウンシル、イベント、リーダシッププログラムを提供することでさらに女性がチャレンジしていける気持ちになるだろう。

アメリカンエキスプレスの例が説明された。
・シンガポールオフイス(Director /Vice president)の日本人女性採用のケース
日本で非常に有能な女性をシンガポールオフィスへ転勤(移動)させることを検討した。まず早期に良くコミュニケートをして時間をかけて会話する。働く場所が違うことは言葉の問題もあるし、移動といった場合でもプロセスを踏み時間を十分とること。仕事の期待を伝えること。さらにいろいろなサポートプログラムの活用が考えられる。

・シンガポール、タイ、日本、USAなど多くの場所を繋いで、定期的に話をすることが必要である。これらができるとオフィス間でのスムーズな移動も可能になるだろうし、女性でも十分やっていける。

・First-rising awareness, active role model, having conversations, asking question just a simple question.



Q:女性を、組織を越えてトップにするには?

・プランが必要、特にアジアについて働く場所が変わる場合は、(relocate)、問題をみつけ、解決に導くことが示唆された。

・GENDER diversityは、タレントプール、女性は消費の鍵を握っている。マインドセットが重要。責任をシェアする。組織は、柔軟性やさらに上質な人間になるために業務以外のトレーニングもサポートすべきであるということが述べられていた。

・加えて、組織の中でそのカルチャーを尊敬し、センシティブな部分の気づきなど、財政的な目的以外にも、さらにソフトな目的を作ることが大事だという点も語られた。そのためには役員会は多様性を所持しているべきだということも付け加えられた。



| Maki | D&Iイベント報告 | 10:14 | comments(0) | - |
NPO法人GEWEL
働きがいのある会社は成長意欲のある人が居心地がいい

働きがいを求めてはいけない −日経ビジネスオンラインより−
藤井 幸子

ある日、「働きがいを求めてはいけない」という記事に目が留まりました。
これを言っている人は、ワークスアプリケーションズのCEO 牧野さんです。彼曰く、求めるという行為自体、誰かが与えてくれるという甘えの発想があることが問題だと言っている。このような考えは、自己成長ができないタイプ、こんな社員ばかりだと会社の成長は期待できず、結果として働きがいのない組織になるという。

よくある勘違いに、『働きがいのある会社=誰もが居心地の良さを感じる会社』ではない。『常に成長したいと意欲のある人にとって、居心地の良い会社』である。

会社は安住の地ではない。自己成長意欲のない人にまで優遇する会社は、よほど余裕がある会社か、未来のない会社のどちらかだろう。「成長したい人をサポートし、さらに成長を求めるステージを用意する。これが真の働きがいある会社ではないだろうか」という実に共感できる内容でした。

職場風土調査で、社員満足度をその要素として、みている企業は多いと思いますが、単純に満足度だけで見るのではなく、『成長意欲のある人にとって、満足度が高いかどうか、チャレンジできる風土になっているか』をみることが、企業の持続的な成長につながると思うのですが、いかがでしょうか?

また、成長とモティベーションは比例しないということは、成功したからモティベーションが上がるのでは、そこで思考停止状態で終わってしまう。失敗した時に、なぜうまくいかなかったのか?どうすれば成功するかを必死に考える。そこで、ひとは成長する。「だから初めから成功するのはよくない」とも。

昨今の日本の組織では、失敗すると外され、評価が低くなる。だから失敗を恐れて、本音の意見が出てこない(ここでいう本音は、会議などで異なる意見をいうことも躊躇する。それはその場でのマイノリティになるから)。その場の空気を読む、大勢に従ってしまうなど。

勇気を持って、自分の意見を言えるようになる。それが、自分らしさを表現することになるのではと思います。インクルーシブ・リーダーシップとは、異なる意見も聴いて、意思決定プロセスにおける、議論を尽くすことではないでしょうか?

私たちの考える、D&Iのプロセスで、多様性があると、必然的にコンフリクトがある。それをどうマネージできるかが、D&Iジャーニーでは、かならず、遭遇するシーンだと考えています。そのためには、自己認識が大切だし、自分のコアとなるものを意識することが、出発点ではないかと思います。


日経ビジネスオンラインよりhttp://business.nikkeibp.co.jp/article/research/20120308/229619/


| Maki | 最新D&I情報 | 16:18 | comments(0) | - |
NPO法人GEWEL
日本には真の意味のチームが存在しない?

日系起業家のウィリアム・斉藤さんの考えるチームとは?
藤井 幸子

ウィリアム・斉藤さんは、東電福島事故の国会事故調査委員会の最高技術責任者としての体験をもとに、日本組織の課題について、日本には真の意味のチームが存在しないと言い切っています。

彼曰く、チームとグループは違うもの。日本の組織に多く見られるグループは同質な人の集団ばかりで、異質な才能が、ある目的のもとに集まって構成されるチームがないと言っています。チームとは熱い想いを持った多様な人達が問題解決のために、助け合う関係ととらえています。日本人や日本企業は優秀であるにもかかわらず、チームという概念が欠如していることに問題があると言っています。

彼の生い立ちや、指紋認証装置を開発した起業サクセスストーリーなどが前半で紹介されていますが、詳しいところは、本を読んでいただくとして、D&Iと関連するところで共感したところを紹介します。

チームとグループの違いは、グループは昔の築城に例えられ、城を作るための仕事を割り当てられ、その通り実行することを期待されるもの。そこでは、提案や創造性の発揮は求められない。反対意見はグループの分裂につながり、容認されない。これに対しチームは、互いに助け合い、補い合うことで目標が達成される。チームメンバーは自分が主体的にやろうというオーナーシップを持ち、自由に意見を言い、コンフリクトを恐れないし、むしろアイデアが生まれるチャンスがある。チームがイノベーションを担うとも。

日本企業の会議では、反対意見を言わせない空気が圧倒的であるが(これはあうんの呼吸、意思決定のプロセスにWhyが欠けているといわれることとリンクする)、P.・ドラッカーは、「経営者の条件」の中で意見の不一致が必要である理由として、
1.決定を行うものが、組織の囚人になることを防ぐ唯一の手段だから
2.反対意見だけが選択肢を与えてくれる
3.反対意見は、想像力を刺激するために必要
と言っているそうです。

また、彼の持論として、「チームには、女性を入れることが不可欠だ」とも言います。なぜならば、チームの基本はコミュニケーションであり、女性の強みはこのコミュニケーション能力では、男性より優れている傾向がある。内向きで昇進ばかり気にする男と違って、女性は外向的で、必要以上に昇進にとらわれることが少ないから(女性にも内向的な人はいるのですが・・・とは私の内なる声です)。また、女性は自分の昇進を気にすることは確かに少ないですが、自分の部下のためや組織の在り方を変えたいと思ったら、その立場に立つことは大切だという認識は増えていると思います)。

朝日新聞のダイバーシティシンポジウムでも、ローソンの新浪CEOが女性や外国人など多様な人々を活かすには、時間とコストはかかるが、Whyに対して、議論を尽くすことがアイデアを生むことにつながると言及されていました。

D&Iの真の価値を実現するために、チームの在り方に避けては通れないプロセスだと考えます。

参考『ザ・チーム ―日本の一番大きな問題を解く』日経BP社 2012年10月
| Maki | 最新D&I情報 | 16:06 | comments(0) | - |
NPO法人GEWEL
日本が老楽社会を実現できれば、日本は世界で主役になれる

グローバル時代に日本が生き残る道
―朝日新聞 ダイバーシティ推進シンポジウムより−


11月13日、朝日新聞の主催で上記の『グローバル時代に日本が生き残る道』シンポジウムが開催されました。GEWELは主催のダイバーシティー・プロジェクト推進委員会のメンバーです。今回の応募者はいつもより、男性の希望者の方が多く、6割以上だったそうです。ダイバーシティに男性が興味を持つのはいいことだと思います。

第1部は、エコノミストの浜 矩子先生(同志社大学大学院ビジネス研究科教授)の講演で、「鏡の中の自分が見えない 〜ゆがんだ自画像が日本をダメにする〜」というタイトルでした。以下に内容を要約します。

鏡はハリーポッターの「みぞの鏡(のぞみ鏡)」とファウストが若いころに戻りたいという欲望のために、メフィストテレスに自分の死後の魂を売ったことに例えて、「日本社会はファウスト病にかかっているのでは」と危惧する。

あのころの日本は、映画『三丁目の夕日』のように、一生懸命働けば何とかなり、元気だった。経済で言うところのFlow(勢い:経済成長力)はあるが、Stock(蓄え:富や財産)がなかった。

しかし、今の日本は、StockはあるがFlowがない状態だ。ある世代から見ると若者たちが閉塞感にあふれているとみられ、若者たちは不当な扱いを受けている。本当の自分の姿を見たくないため、鏡の中に元気なころの日本をみて懐かしんでいる。そんなセルフイメージばかり見ているのではないか?。

そして、日本は成長戦略がなければ行き場のない国なのか?。今の日本は、世界最大の債権国で、最大規模のたくわえを持っている成熟社会だ。新幹線の安全性や走行の正確さなど、生活インフラのレベルの高さは、世界に類を見ないものだ。今の日本が追い求めているものが、違うのではないか?と。

成熟度にふさわしい国の在り方があるのではないか。それを、浜先生は“老楽(おいらく)国家”と名付け、「成熟度を上手に活かすあり方を探る発想に変えたらどうか?」と提案された。

そのフレームには二つあり、1.“シェアからシェアへ”と、2.“多様性と包摂性(ダイバーシティとInclusion)”である。

1の“シェアからシェアへ”は、従来の市場シェアの奪い合いから、これからは分かち合いの時代へ変貌するべきというコンセプトである。

2は、均一性を求める時代から多様な者たちが、お互いを受け入れあう(ダイバーシティ&インクルージョン)である。すなわち、多様な者たちがお互いを受け入れ、分かち合いを実現する社会が“老楽(おいらく)理想郷”であり、この象限に到達できるのは日本だけと位置付けられた。

横軸に均一性と多様性、縦軸に包摂性の座標をイメージすると、下記のようになる。

    
                  
Global時代に成熟度を持って、日本が老楽社会を実現できれば、日本は世界で主役になれるとの結びでした。
これを聞いて、今こそ、ダイバーシティとインクルージョンを実践しなければいけないと浜先生のお話に、共感しました。

第2部は、パネルディスカッションで、「グローバル時代に日本が生き残る道〜誰もが輝ける企業と社会へ〜」というテーマで、神戸大学の金井壽宏先生、日産自動車の志賀俊之CEO、ローソンの新浪剛史CEO、横浜市の林文子市長がパネリストでした。

まず日産の志賀CEOのダイバーシティの体験から始まりました。過去の日産の組織はキーメンバーが全員男性で、同じような大学の出身者で占められ、同じようなキャリアの持ち主だったので、“あうんの呼吸”で意思決定がなされていた。そこに外国人の経営者が入り、「なぜこういう結論なのか?」と聞かれて、それまで経験したことのないような議論が始まり、考え方のプロセスが違うことに気付いたとのこと。だから多様性が企業戦略に必要だと。これまでの意思決定プロセスはブラックボックスだった。D&I推進により、プロセスを見える化し、意思決定がわかりやすくなったことに効果があったそうです。

ローソンの新浪CEOは、当社では社員の6分の1が女性で、年功序列のない企業ではあるが、採用は50%を女性、30%を外国人にしているとのこと。異なるものを組織に入れると、ハレーションをおこすが、それが議論を重ねて一つにまとまることが大切で、そのために企業理念を繰り返し、浸透させるよう努力しているとのこと。また、女性の力がビジネスに貢献した例として、人気商品のプレミアムロールケーキは、テレビコマーシャルを使わず、女性社員がSNSで広めたとのこと。新しい店舗モデルの発想にも女性の視点を入れている。また、外国人が増えると「Why?」という質問が多くなり、新しい発見がある。そのために、発言する文化を醸成している。「D&Iは時間もコストもかかるが、風通しが良くなる」と言われました。

林市長は、区長に女性を増やし、生活者としての意識の高さを生かし、行政に変化を起こしているとのこと。

金井先生からは、日本の女性の役員比率が先進国中最低レベルなので、外国人や女性が役員会に入ると企業がどう変わるかを民間でもっと実験してみたらどうか?というアイデアが出されました。これは興味のあるコメントだと思いました。

*このシンポジウムの記事は、11月24日の朝日新聞に掲載されています。
*ダイバーシティ・プロジェクトHP
http://www.asahi.com/diversity/event/sympo/
| Maki | 最新D&I情報 | 15:28 | comments(0) | - |
NPO法人GEWEL
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< December 2012 >>
+ SELECTED ENTRIES
+ RECENT COMMENTS
+ CATEGORIES
+ ARCHIVES
+ LINKS
+ PROFILE