Diversity & Inclusion Blog

Welcome to Diversity & Inclusion Blog.
ダイバーシティの推進を願い、より多くの意義ある活動や世界の情報を、より多くの人に届けるため発信していきます。
GEWELのメンバーや志を同じにする人たちから、日本や世界のダイバーシティ&インクルージョン情報をお届けします。
Women's Summit Tokyo2011を終えて

秋晴れの2011年11月17日(木)、Women's Summit Tokyo2011がNTTDATA駒場研修センターで開催されました。

第4回目を迎える今年の主催企業は、アサヒビール(株)(幹事企業)、(株)あおぞら銀行、(株)NTTデータ、日本ヒューレット・パッカード(株)、(株)日立製作所の5社。ちなみにNPO法人GEWELは共催団体として名を連ねています。
今回の参加者は、全国42社から約200名。今年から1割ほど男性の参加者もありました。テーマは「ベクトルパワーで違いを活かす −私からはじめるイノベーション−」です。

御手洗尚樹氏(株式会社日立製作所執行役常務)によるウェルカムメッセージからはじまり、午前は、泉谷直木氏(アサヒグループホールディングス株式会社代表取締役社長兼COO)の基調講演、GEWEL代表理事藤井幸子氏によるワークショップ、午後からは近咲子氏(GEヘルスケア・ジャパン株式会社)の講演とアキレス美知子氏(株式会社資生堂執行役員)モデレ−ションによるパネルディスカッションが行われ、最後に参加者同士のグループディスカッション、発表と、質量ともに充実した内容の一日となりました。





第1回目から関わってこられた川合昭子さん(元日本ヒューレットパッカード(株) D&I推進担当部長)からのコメントをご紹介します。
 * * * *
Women's Summit Tokyo (WST)を終えて
川合 昭子

初回からずっと思い、確信していることは、Womens Summit Tokyo (WST)の最大の魅力と価値とは、参加者の存在とグループディスカッションであるということです。

 WSTは、
・参加者が日本社会の異なる企業(ダイバーシティに積極的な)で働く女性中心の素晴らしい方々だということ。
・その皆さんがインプットをもとに本音で語り合い、アイディアやアクション案を全員で共有するということ。
・その成果物は参加者と幹事双方に明日からの行動にヒントとエネルギーをもたらす可能性があるということ。
・さらには参加企業にも良い変化が起きること。
と期待できるからです。

今回も、多くの参加者が口ぐちに「持ち帰って得たことを共有する、カラーエネルギーなど学んだことを実践する」と感想を話されていました。

今回は、「ベクトルパワー」というなじみのない言葉(幹事メンバーによる造語)がテーマだったので不安でしたが、講演してくださった方々がご自身で考えるベクトルパワーとご経験を話し、アドバイスをいただけたこと、さらに参加者の皆さんが納得できるまで考え、話し合い、ベクトルパワーの意味することが深まりました。結果としてベクトルパワーが生まれ、感謝と感動を覚えました。ありがとうございます。

幹事メンバーの準備段階でもまさしく同じことが起こっていました。「ああでもない、こうでもない」とぶつかり合う中からアイディアが磨かれていき、2011年度のWST企画へと結実していきました。全員がベクトルパワーを実感し、ダイバーシティとインクルージョンの深い経験ができたと思っています。それぞれが責任と意志を持ち、お互いの信頼と尊敬があって、同じ目標に向かって行ったからこそです。結果として、今は大切なネットワークになっています。

混沌として、環境や条件が大きく変わり、価値観も多様で変化し続ける今の世の中、参加された皆さんの色々な経験や考え、価値観、エネルギーという多様なベクトルとパワーを大きなベクトルパワーにして、時代を乗り越え、大変な中にも面白さを見出し、成果(貢献)と自分の成長を実感していっていただきたいと思います。

そして、今回得たネットワークを保ち、より良いものにしていけるよう、大切にしていただけたら嬉しいです。
サポートしてくださった企業の皆様、快く引き受けて素晴らしい話をしてくださったご登壇者の皆様、真剣に向かい楽しく元気に話し合ってくださった参加者の皆様に心から感謝します。

来年度以降も続いていくことを期待します。さて、次のテーマは?

| Maki | D&Iイベント報告 | 13:04 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
D&I Top Interview  (株)インテージ (1)

株式会社インテージ 田下憲雄氏インタビュー
「働いている人を幸せに」、世界に「まとも」を広めたい

代表取締役会長 田下憲雄(たおり のりお)氏
1947年生まれ。岐阜県出身。一橋大学社会学部卒業後、1972年 (株)社会調査研究所(現インテージ)入社。2000年に代表取締役社長。2011年4月代表取締役会長に就任。一般社団法人日本マーケティング・リサーチ協会会長。アジア・パシフィック・リサーチコミッティ会長。

  *  *  *  *  *
藤井:インテージでは時代に先駆けてオフィスでのフリーアドレスシステムやレスペーパー、アファンの森の支援、森の風景中継など、新たなワークスタイルや人と環境への配慮を打ち出しておられます。基本にあるものはどのような精神なのでしょうか。

田下:私がインテージ(旧社名 社会調査研究所)に入社したのは1972年です。当時の会社は、低賃金、長時間労働だけでなく、男女の給与格差や派閥の横行など、社員にとっては決して、働きやすい環境ではなかったと思います。当時の私は、生活のために稼がないといけないので「仕事は仕事」と割り切って就職し、一生懸命働いていました。しかし、入社2年後に新しくできた労働組合の委員長になったことによって、会社も私の人生も、大きく変わってしまいました。労働組合の存在を認めない経営陣と組合との大紛争は、創業社長の退陣という形で決着しました。つまり組合側の勝利に終わったのです。

この時、会社の規範は180度、転換しました。つまり会社の成長のために、社員を犠牲にしてもかまわないという価値観から、会社の成長と社員の成長を両立させるという考え方への転換です。昔風に言うと「労働者の生活と権利を守る」、今風に言えば「ワークライフバランス」「ディーセントワーク」の実現をめざす会社に変わったのです。

しかし、現実はそんなに甘くありません。それまでの過剰投資のつけが、莫大な累積欠損という形で明らかになり、すべての社員、経営者は倒産を心配しながら働くという苦しい期間が数年間、続きました。多くの人が会社を去りました。それを乗り越えて一部上場を果たすまでの道のりは、とても一口でいえるほどの簡単なものではありませんが、私自身は社員時代も、経営者になっても、会社の成長と個人の成長が一致するような会社にしたいという一心でやってきました。その間には不動産バブルやITバブルがありましたが、インテージはそういう時代の風潮には見向きもしないで、お客様の期待や課題にきちんと応えることを大切にして、ここまで成長してきました。
私は自分たちの専門性やパフォーマンスが収益の源泉だと考えています。
だから地道にサービスの価値を上げることを考えなさいと言い続けています。環境の変化に対応しながらも、その根本的な価値観はずっと変えない、そういう「まとも」な会社であり続けたいと思っています。

昨年(2010年)、インテージは創立50周年を迎え、「まとも」を世界に通用させたいと、「THE INTAGE WAY」を制定しました。基本となる価値観は「まともな企業であり続けること」です。
英語では
   Maintaining Our Values as a “Matomo” Company.
  “Matomo” means “Decent and Serious-minded”
と表現しました。英語だけでなく中国語やタイ語にも翻訳し、社員全員に“Matomo”という日本語を周知しています。
(続く)
  ・  ・  ・  ・  ・
株式会社インテージ
インテージグループ各社とともに、リサーチノウハウ、データ解析力、システム化技術とこれらに基づく情報評価力をコア・コンピタンスとして、経営およびマーケティング上の意思決定に役立つ情報(intelligence)を提供。国内マーケティングリサーチ最大手。
| Maki | D&I 人物インタビュー | 01:26 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
酒井譲さんの講演を聞いて、その2

成長は最高のエンターテインメント
―チームビルディングに必要な嵐のようなプロセスー
(酒井譲さんの講演を聞いて、その2)
藤井 幸子

チームワークにおけるプロセスの大切さ
今や一人でできることには限りがあり、いかにチームのパーフォーマンスをあげるかが大切です。酒井さんからタックマンモデルをご紹介いただきました。これはまさしくダイバーシティにおけるインクルージョンを実践するときに起きる、混乱・対立のプロセスなくしては、チームの成果を上げることはできないというものです。

タックマンモデルとは、心理学者のB.Wタックマンが考えたチームビルディングのプロセス理論です。4つのフェーズがあり、その中でも特に、混乱期(Storming)は、課題解決のために、構成メンバーが健全な議論を戦わせ、その際に喧嘩をしたり、衝突をしたりして、それぞれの価値観や考え方を理解しあう時期となります。このフェーズをチームリーダーが抑え込んだり、対立がなかったかのようにふるまうことは、その結果の成果を期待することは難しいといわれているそうです。メンバーが多様であることを前提とすれば、このフェーズではお互いに違う、多様であることにメンバーが気付きます。相手の人格を否定するような言動は慎重に避けなければなりませんが、お互いに言いたいことも言えないようなチームでは、難易度の高い課題をクリアすることは困難です。

議論しないと、考えが深まらないため、この混乱期を経過せずにチームが動くと、成果が出ないという理論だそうです。個人と組織の成長のために意見を戦わせるというプロセスであり、まさしく組織におけるダイバーシティ&インクルージョンのプロセスに近いものだと思いませんか?
D&Iを推進しても結果につながらないというコメントが出てくることがありますが、このタックマンモデルによっても、説明ができるのではないかと思い、ご紹介しました。


鮮明に見る場合は、画像をクリックしてください。

酒井さんいわく、日本の教育の中でこのような体験を学べるのは部活のみと言い切っておられます。
このそれぞれのプロセスで、大切な要素として信頼関係に基づくコミュニケーションです。

酒井さんは生き方の知能指数(SQ:Social Intelligence Quotient)を自分と他者を効果的につないでいくコミュニケーション能力で、複雑な社会を生き抜くための基礎体力と「ご機嫌な職場」(東洋経済)の中で説明しています。
成長は最高のエンターテインメントとして、人との接触による学びが、成長の糧となるということにD&Iが大きくかかわっていると思います。
| Maki | 最新D&I情報 | 00:47 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
できないのではなく、やらないから

論文紹介
労働生産性と男女共同参画
―なぜ日本企業はダメなのか、女性人材活用を有効にするために企業は何をすべきか、国は何をすべきか
山口 一男 (シカゴ大学社会学教授、経済産業研究所客員研究員)


山口氏はこの論文の前提として
「わが国の経済活動での男女共同参画は遅々として進んでおらず、経済先進国中最下位の状態にある

また女性の人材活用の要であるワーク・ライフ・バランス(WLB)の概念も、言葉こそ以前より普及したが、従業者福祉の推進に関心のある人々により「換骨奪胎」の解釈をされてしまったためか、わが国の多くの企業には「WLBは余裕のある企業の従業員福祉だ」などと、本来の趣旨とは全く異なる理解が蔓延(注1)してしまっている。」
としたうえで、
「どのような型の企業のパフォーマンスが高く、また女性の人材活用に成功している企業はどのような他の特性を持つのかという問いへの答えを実証的に明らかにしようと試み」ています。

OECD 諸国における国民の労働時間1時間当たりのGDP というマクロデータと、RIETI の『仕事と生活の調和(WLB)に関する国際比較調査』のうち日本企業のミクロデータを用いて、男女共同参画の推進や企業のWLB の取り組みが、国民の労働時間1 時間当たりのGDP や企業の従業者の週労働時間1時間当たりの売上総利益(粗利)でみる生産性や競争力にどのように影響を与えているかを分析しています。

その結果、「わが国は未だ「全般的WLB推進型」企業は3.5%、正社員数300以上で「育児介護支援成功型」企業は1.6%と共に極めて少なく、管理職の女性割合も10%以上の企業は7%、20%以上は2.7%と未だ極めて低い。つまりこれら少数の企業は女性の人材活用に成功し、企業のパフォーマンスを高めているが、大多数の企業はこういった女性の人材活用を全く「やらない」状態にある。
野球でいえばこれは「空振りの3振」でなく、「見送りの3振」である。これでは進展はありえない。」と結論づけています。

論文(特に、4.2 政策インプリケーション)でその具体策も議論していますので、関心ある方はぜひ読んでみてください。

概論
http://www.rieti.go.jp/jp/publications/nts/11j069.html
内閣府男女共同参画局WG報告資料
http://www.gender.go.jp/danjo-kaigi/kihon/kihon_eikyou/jyosei/06/pdf/siryou4.pdf
ディスカッションペーパー全文http://www.rieti.go.jp/jp/publications/dp/11j069.pdf
| Maki | 最新D&I情報 | 00:12 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
酒井譲さんの講演を聞いて

成長は最高のエンターテインメント ―酒井譲さんの講演を聞いて―(1)
 藤井 幸子

「ご機嫌な職場」の著者、酒井譲さんがキーパーソン21主催の講演会 “ビジネスパーソンの成長を決めるビジネスマインド”を聞いてきました。
話されたことは一つ一つが納得!という内容で、その中でも是非シェアしたいと思ったことをいくつか挙げてみます。

1.初心を取り戻す
ビジネスパーソンの成長に欠かせないものは、マインド、スキル、ナレッジが3つ揃っていること。
其々のレベルでマインドが次のステップに進むために必要なもの。
  レベル1はできることをする(能力)
  レベル2はやりたいことをする(欲求)
レベル3はすべきことをする(価値観)
  レベル1から2(または2から3)へのステップへ行くにはマインドが必要で自ら気づくこと
このようなステップを歩んでいることに気づければ成長を感じる。かつレベル毎の区切りが大切である。

ここで、一つのマインドを乗り越えると、他人は成長を感じる。また、上のレベルへ行くと他人の成長も幸せに感じられる(生存確率が高まることで幸せに感じる、成長のStory)。
ここで、酒井さんは“成長は最高のエンターテインメント”という素晴らしい言葉で説明されたのです。
酒井さんは人間を決める要素は、成長と信念だと言います。信念とはAとはBであると言い切る力で、その間にロジカルがあると他人は信じない。

2.ビジネスパーソンのあるべき姿とは? 
借りたものは返す、絶対に!これは恩送りの精神そのものです。松下幸之助氏も同じことを言ってますし、何を借りているかを覚えていること、価値あるものを借りたら返す。ビジネスはある意味で“貸し・借り”の関係とも。これができない人は誰にも信用されないということらしいです。

講演の前に”良い仕事“とは?という課題を与えられ、文字にしなさいと言われました。
私はー匆颪篆佑北鬚卜つ価値をもたらす、⊆分も達成感を持てる チャレンジングなもの ぐ貊錣忙纏をした人とも楽しむことができる。とたくさん書きました。
酒井さんは くじけそうなものがある仕事は良い仕事(つらいものを乗り越えた時に、その先に成長がある)と言われています。良い仕事とは心から楽しめる、かつ人の役に立つ仕事である とも。

3.自分を管理することができる:ストレス耐性をつけ、自己管理しながらパーフォーマンスをあげると、面白いことはストレスがあることに他ならないと考えられるようになる。とのことです。確かにその真只中にいるときは、くじけそうだったり、ストレスを感じていたりしたことが、後になってふり返ると自分が成長していた時にあたり、面白かったと思えるようになっています。
| Maki | その他 | 02:06 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   
<< November 2011 >>
+ SELECTED ENTRIES
+ RECENT COMMENTS
+ CATEGORIES
+ ARCHIVES
+ LINKS
+ PROFILE