Diversity & Inclusion Blog

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GEWELのメンバーや志を同じにする人たちから、日本や世界のダイバーシティ&インクルージョン情報をお届けします。
Diversity & Inclusion in Asia2010 Report

香港で開催のDiversity & Inclusion in Asia2010に参加してきました。 By 堀井紀壬子

 11月9日10日香港で開催された、香港のNPO Community Businessの会議に参加してきました。この会議には、私は2005年、2008年につづき3回目の参加です。2008年にはGEWELが行なった日本のビジネスパーソンの意識調査を私が分科会で発表し、その後のCommunity Businessが行ったGender Diversityの調査、障がい者雇用の調査、高齢者雇用の調査などに、日本側からの情報提供を行うきっかけとなりました。

 これまで、この会議では日本企業の参加がほとんど皆無であり、参加者も少なくさびしい思いをしていましたが、今回は富士通ユニバーシティの中尾成克取締役が、日本企業の女性活躍推進について、「Tracking Women’s Progress in Asia」 の課題の分科会で3人のパネリストの一人として発表してくださり、「日本人初の快挙」で、大変うれしかったです。

 会議に先立って、11月8日にはCommunity Businessとさまざまな協力関係にあるNPO、大学関係者、コンサルタントなど20団体が集まり、各自の活動、2011年の活動計画、今後の連携関係などについて話し合いました。20団体の活動領域もジェンダー、障がい者雇用、高齢者雇用、LGBT支援などの多彩で、アジアにおけるダイバーシティの課題の広がりを実感しました。私は一応ジェンダーのグループに入り、メンタリングプログラムや、ダイバーシティのベンチマーク測定のための調査などに関して、グループ内で話し合い、次に全員で「来年こんなことをやるので、このような助けがほしい」という発表も行いました。まさに、ネットワークを通して、お互いの力を活かして、より大きなリソースにしていこうという試みであり、GEWELを含め、日本の組織団体もより活発にこのようなネットワークに参加すべきだなと、そうしないとアジアの活力に取り残されてしまうと実感した会議でした。

 11月9日のD&I in Asiaの会議は、香港のホリデイイン・ゴールデンマイルホテルで開催され、参加者は200名。 Community Businessの会員企業や、アジアのコンサルタント、NPO, 欧米のコンサルタントが参加です。同種の会議に比べると男性が多いのも特徴です。スポンサー企業はグローバル企業7社で、これらの企業がアジアでの成長に注目し、この地域で優秀な人材を採用し、定着させるために努力していることがよくわかります。日本でも企業のグローバル進出が叫ばれていますが、このような会議に日本企業が出てくることはほとんど無く、ましてやスポンサーなどにはなっていないことは、日本企業のグローバル経営戦略、コミュニケーション戦略の課題では無いかと思いました。



 9日の全体会議は、これらのスポンサーのうち、プラチナスポンサーのシスコ・システムズ、シェル、スタンダード・チャータード・バンク、ウォルト・ディズニーの4社の代表による各社のダイバーシティ戦略のパネルディスカッションです。ここでは、「Diversity beyond HR」 がメインテーマで、ビジネスの成長の源泉としてダイバーシティ&インクルージョンをいかにして経営戦略に取り組むかなどのディスカッションが行われました。Supplier Diversityもいよいよアジアで一般化してきたようですし、どの企業からもInclusiveな職場環境の実現の重要性が語られていました。

その後は分科会で、ジェンダーの問題、ジェネレーションの問題などのパネルディスカッションが行われました。詳細は、富士通ユニバーシティ中尾様の感想をご覧ください。http://blog.gewel.org/?eid=135357

9日の最後は、ロンドンのプレイバックシアターの女優であり、トレーナーでもある ベロニカ・ニーダの「Face」 というワークショップでした。香港生まれで中国人の祖母と暮らした彼女が父の祖国イギリスで女優を志し、自分自身のアイデンティティーを常に探し続けた自分史をパフォーマンスで演じます。 また、そのあと、会議の参加者が職場で感じた課題を、パフォーマーが表現するプレイバックシアターのワークショップも行われました。面白かったのは、このワークショップで自分の葛藤を語ったのが、インド人と西欧人で、中国系の参加者がステージに上がることが無かったことです。 自分の家族や、個人的な葛藤に関してオープンに語ることについて、アジア人のなかでも価値観に差があるなと翌日も朝食会で話題になっていました。

(続く)
| Maki | D&Iイベント報告 | 23:42 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
Diversity & Inclusion in Asia 2010 Conference 分科会発表

Diversity & Inclusion in Asia 2010 Conference に参加して
By 中尾 成克氏(FUJITSUユニバーシティ 取締役)


Tracking Women’s Progress in Asiaという分科会で富士通のダイバーシティ推進状況を発表しパネルディスカッションを行ってきました。4回目を迎える同Conference史上で初めての日本企業による発表ということもあって多くの質問や意見が寄せられ、事前の予想を上回る大きな反響がありました。

同分科会はアジアの女性活躍の進展を扱う場であり、アジアの異なる国々でそれぞれどのような状況なのか、アジアの働く女性にとって何が重要な課題なのか、アジアとして何をすべきで何をゴールと定めればいいか、を議論しました。冒頭で香港、米国そして日本(富士通)の3社が状況を発表し、
その後参加者からの発言を交えたパネルディスカッションという構成でした。



私の発表は、まず日本社会が抱える課題について概説してから富士通の状況を説明するという順序としました。前半で少子高齢化の進展、仕事と余暇に対する意識変化、そしてMカーブやGEM指数に示される女性活躍の低迷、職場の男性優位、働く女性のセルフエスティームの低さといった日本の社会と企業が抱える共通課題を概説しました。次に富士通のダイバーシティ推進取り組み状況を現状の優先課題の一つである女性活躍に焦点をあてて、一部データを添えて現状や課題、そして取り組みを説明しました。そのなかで施策として女性に対するロールモデルの提示や、女性社員が上司とペアで参加するキャリア開発研修などが高い効果を挙げていることを紹介しました。



パネルディスカッションでは柔軟な労働時間に向けた制度などが取り上げられました。また私の発表に関連して、日本の働く女性が仕事上の夢や目標をもっと持つにはどうしたら良いか、日本の大学や政府は女性活躍を高める策として何をすべきか等々の話題が参加者から寄せられました。分科会終了後もネットワーキングレセプションや翌日に私の発表を聴いたと熱心に話してこられる方が何人もおられました。




しかし、こういった大きな反響は決して喜んでばかりもおられないとも思いました。アジアをはじめ海外で日本のダイバーシティ関連情報が少ないことも背景にあると推察されるからです。会議の参加者の多くは中国、インド、香港、シンガポールなどアジア各国の人事、ダイバーシティ担当マネージャでした。彼らはグローバルな視点からアジアが世界経済のなかで大きな位置を占めて行くことを見据え、使命感を持ってアジアの人々が担っていく役割に備えようとしています。ダイバーシティはそのなかで必須のテーマなのです。今回のような場を通じて日本の情報をタイムリーに発信し、グローバルな議論に加わっていくことが今こそ求められていると強く感じました。
| Maki | D&Iイベント報告 | 23:11 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
人に興味を持つことが”聴く”につながる

相手の話を聞く?聴く?分かっているようで分からない。どう違うのか。
By 小西ひとみ

相手の話を聞くこと(Hear)は、誰でもできています。しかし、相手の話を聴くこと(Listen)はどうでしょうか?
雑談なら「聞くこと」で十分ですが、友達の相談にのったり、取引先との商談や、悩みの相談を受ける時、そして親が子供と関わっていく時などは「聴くこと」になります。
では、一体何が違うのでしょうか。

まず私たちは、聞くことよりも話すことがもともと好きです。ですから前提は、“人間は聞くことよりも話すことを優先してしまう動物”だということです。

話を聞く・訊く目的は、もちろん雑談だけではありません。情報収集のために訊きます。または相手の話の中味を知るために聞きます。その中味に興味が湧かなければ自然に「心の耳」が閉じてしまいます。
その話に自分が興味を持てるとそれについて話を聞き、さらにもっと知りたければ自分の興味に焦点をあてた質問をして訊き、その話を注意深く聞いていきます。興味がなくなれば、自分の話をしていくでしょう。

または、上司・部下の仕事関係の場合は、上司は部下からの情報を集め、自分の知りたい情報を訊き、自分にとって必要な情報が集まると、相手の話が早く終わることをジリジリとしながら待って、自分の答えや意見を言って終わるといったパターンが多いのではないでしょうか。仕事上の問題解決は、こんなスタイルですね。

つまり相手の話の中に自分が聞きたいことがあると、人はちゃんと話を聞きます。聞きたいことがなければ、聞けないということです。

聴くことは、聞くとはまったく違います。人を理解するための聴き方です。
聴く・訊く目的は、話し手が自分自身の話したいことを語るために、自分の考えを述べるために、そして自分の心の中にある自分に気づくために、話し手が語れるように聴いていくことです。

相手の本意を知るためには、聞き手が聴く姿勢を持つことが大事です。
聴くことは、自分に興味がない話でも真剣に聞くことを意味します。じゃあ、どうするの?と思いますよね。一言でいうと、その人に興味を持つこと。どんなことがきっかけでそう感じているのか、どうしてそれが気になるのかなど、その人に興味を持つと聴く姿勢につながっていきますよ。試してみてください。
| Maki | D&I 人物インタビュー | 01:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
D&Iが必要とされる持続可能な社会 2

GDPからGNH(グロスナショナルハピネス)社会へ 2(続き)
By 河口 真理子氏 (株)大和証券グループ本社 CSR室長

物質的成長から幸福の追求へ
日本人の実質GDPと生活満足度の調査から相関をみると、1958年から88年までの間にGDPは6倍になっています。しかし生活満足度はまったく変わっていません。各家庭にテレビもなかった時代から、個室とPCがある時代に変化しても、生活に対する満足度は同じなのです。
またある一定以上になると、所得が増えても生活満足度は上がらないという世界比較の調査もあります。例えばラテン系の国の人々は、年間実質所得1万ドルくらいで幸福度が上がり、その他の国では、1万5千ドル近辺で幸福度が横ばいになっていきます。このように実質年間所得1万ドルは、最低限の基本的欲求が満たされる水準であり、それより少し豊かに感じるくらいで、幸福度が高くなっているのです。国富論を著したアダム・スミスも著作「道徳感情論」の中で「富と幸福度は一定水準以上になると、結果として不幸をもたらす」と言っています。

今まで、人間の幸福のためには、経済がもっと伸びなければならないと考え、手段が目的化してきました。しかし、人が幸せになるには、GDPではなく、ブータンが提唱するGNH(グロスナショナルハピネス)というような、別の豊かさの目標をもたないといけないのです。そのためにはまず、政策目標を変えないといけません。
ブータンという国では、1970年代に国王が自らGNHという9つの指標を提示しました。この指標は、精神的豊かさ、時間管理、コミュニティの活力、文化、教育、健康、環境、生活水準、ガバナンスの9つです。この国では、ある村でダムを造ろうとして、調査した結果、地域で暮らしていた鶴が生存できなくなると知ると、村人たちが「うちの村には電気はいらない」と言ったといわれています。


GNH(グロスナショナルハピネス)社会へ 
GDPからGNH(グロスナショナルハピネス)へ向けて、国も、企業も、市民セクターも変容しなければなりません。その中で、企業の変容の第一歩がCSRです。水生動物が陸上動物に変化してきたように、水の中から地上にでてくることが出来るようになった、でも地上での行動はよちよちのアザラシ的なものなのではないでしょうか。CSRとは、利益追求を目的とする企業の存在意義(海中にあった)が、社会のパラダイムシフトのなかで適応するために変異する(陸上という公共性の世界にでてくる)、最初の兆候かもしれません。
また、営利や非営利のバウンダリーが消滅しつつあります。NPOやソーシャルビジネスの興隆は、持続可能な経済に適したビジネスモデルだといえます。

この原稿は、NPO法人JKSK主催拡大WLB研究会での講演をもとにご寄稿いただいたものです。

| Maki | - | 23:02 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
異なる文化に興味を持ち、そのダイナミックさを楽しもう

日常の出来事とD&Iをつなげて考える
By 藤井 幸子

Diversity & Inclusionは私たちの生活とかけ離れたものではありません。映画を見て、本や新聞を読んで、ひととのかかわりの中でもできるだけD&Iの考え方を意識して、見ていくことを心がけています。
ひとは自然と自分の育った文化、背景を正当化したいものですが、文化の違いを認識して、その違いに興味を持つことがD&Iにつながるものではないかという概念が腑に落ちますね。
明らかに異なる性差、年齢差、人種差などがDiversityの基本と考えられがちですが、さらに個人個人の性格、育った背景、宗教など目に見えない違いも、まとめて文化のDiversityとして私は意識しています。

文化に対する考え方として、“自文化中心主義と文化相対主義”という、相反する考え方があるそうです。
自文化中心主義は、自分の文化がスタンダードで、それ以外は間違ったものとしてとらえ、排除する傾向があります。よくある嫁と姑の確執はここからきていることが多いのではないかとも考えられます。家族に対する考え方がそれぞれ異なり、自分の育った家族の考え方に大きな影響を受けていれば、異なるものは間違っていると排除したくもなるでしょうから。また、企業合併の場合も同じようなことがおきています。一方の企業内では正しいとされていること(システムや制度、社内用語)などは、合併相手の企業では異なるでしょうし。それを排除していたら合併は成功しません。望ましいのはNew Standardかもしれませんが、往々にしてどちらかの基準が取り入れられることが多いようです。
文化相対主義とは、異なる文化に対して興味を持ち、それを知ってみよう、どんな歴史的・宗教的背景があるのか?など。異なることのダイナミックさを楽しんでみたらどうでしょうか?この基本には“世の中絶対に正しいことは多くない”という概念を持っているかどうかにもよるのではないでしょうか?
正しいことというよりは、どうしたら社会の中でうまくいくのか?などが行動規範だったり、宗教やひととしての道などという言葉で表されていますが、社会の中で折り合いをつけるための物差しのようなもの。ですから、多神教の文化の方がD&I的には受け入れやすいのではないか?と考えています。
文化相対主義の人は、自分に標準を置かないで、相手の側からモノを考えるということになりますね。
相手の側からモノを見るとなるほどと思うことも多々あります。性格の異なる人とのコミュニケーションのおいても、こちらが当然と思うことが相手にとっては、間違っている、そうじゃないだろう。ということが多いでしょう。でも客観的にこの人は自分の物差しでものを考えていて、こう言っているのだ。と考えれば、腹も立たなくなりますね。

先日、朝日新聞の天声人語にLOVEとLIKEの違いが出ていました。
“LOVEは異質のものを求め(尊重する)、一方でLIKEは同質性のものを求める心の作用なのだそうだ。”また“LOVEには不安定な揺らぎがあり、LIKEにはどこか安定感がある。その安定感は自分と同じものを相手に見出した心地よさかもしれない。。。”これを読んで、なるほどと思いました。Diversity & Inclusionがなかなか推進できない背景には、変化を受け入れたくない、ここにいたいという気持ちがあるのではないでしょうか?

自分が変化することはありえないと考える人もいる組織の中で、D&Iを推進することは生半可なことではないと思いますが、人生の中で、ひととのふれあい、関わり合いをすることは、変化せざるを得ない場合も多々あると思います。特にリタイア後は人との関わりが狭くなるか?これまでより広くなるかでその豊かさが違ってくるように感じているのは、私だけでしょうか?
| Maki | 最新D&I情報 | 23:01 | comments(0) | trackbacks(0) |
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