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APECWLNに参加して:市民レベルのネットワーキングがもっと必要と痛感

第15回 APEC WLN(女性リーダーズネットワーク会合)に参加して
By 藤井 幸子

今年11月にAPECが横浜で開催されます。日本がホスト国になれるのは、20年に一度です。その前に9月19日から21日まで、APECのサブMeetingとして女性リーダーズネットワーク会合が開催されました。

APECは21の経済圏が参加する経済会議ですが、APEC経済圏は、世界の人口の約4割が住み、世界の貿易比率も4割という影響力の大きな地域です。今回の会合は、内閣府の男女共同参画局が開催の元締めでしたが、J-WINの内永さんが運営委員長として活躍されていました。

全体のテーマは“Creation of New Global Economic Activities by Women -Realization through People, Nature and Culture-“, focusing on women and economy.となっていましたが、プログラムの流れは必ずしもテーマに沿ったものとなってはいないように感じられました。エネルギーレベルの高い女性たちが約600名も集まっており、刺激を受けました。
WLNのサイトへいくと、動画で会合のメインの部分を見ることができます。http://www.apecwln2010.jp/

オープニングで、“菅直人首相”や“岡崎トミ子 男女共同参画担当大臣”が挨拶をされ、歓迎リセプションには、蓮舫行政刷新担当大臣が挨拶に来られました。それなりに政府からも力を入れていることを示したものだったのではないかと思います。主催者側は前日まで決まらず、ひやひやものだったそうです。

初日の基調講演では、UNIFEM(国連の婦人開発基金事務局)のモエズ・ドレイド氏から、国連でもUN―Womenが事務総長の直結組織として、新たに作られ、WLN当日に前チリ大統領のミシェル・バチェレット氏がそのHeadとして任命されたことを報告していました。昨年のGlobal Summit of Womenは、チリのサンチャゴで開催され、オープニングのリセプションは大統領官邸で開かれ、紫色のスーツを着たバチェレット大統領がご挨拶されたことを思い出しました。国連でも、女性問題を扱う機関が複数になり、その横のつながりがうまく機能できていないこともあるのかと思いました。そのために事務総長の直属でUN-Womenが作られたのでしょう、このように世界的にもまだまだ女性問題はいろいろありますね。

ご参考までに国連で定めた“女性のエンパワーメントのための7つの指針”をご紹介します。企業のトップがこの指針にサインをするという動きもあるようです。皆さんの会社でも社長にはこの指針を理解してサインをして、具体的行動計画をたて、実践してもらえるといいですね。

女性のエンパワーメントのための7つの指針
1. ジェンダー平等に向けた企業経営者のリーダーシップ構築
2. 職場でのすべての女性・男性の公平な待遇−人権尊重と差別撤廃への理解と支持
3. すべての女性/男性従業員の健康、安全、福祉の保証
4. 女性のための教育、研修、専門性開発の促進
5. 女性のエンパワーメントにつながる事業開発、流通、マーケティングの実践
6. 地域社会の主体的活動と啓発による平等の推進
7. ジェンダー平等達成への進捗状況の把握と公表


初日の基調パネルは、APECにおけるWLNの役割と今後の課題でした。どの国でもまだまだといわれていた女性のエンパワーメントでしたが、中には日本政府は女性のエンパワーメントにどれだけコミットしているのか?という意見が出たくらい、日本政府の女性問題に対するメッセージ性を疑問視されていたと感じました。

海外からみると、日本には、各都道府県に男女参画センターがあるということは、力を入れているということともとれるようです。しかし、箱物そして縦割り行政の中で、“女性のエンパワーメント”を行政が横軸を通して推進してくれると、もっと我々国民にも目に見えるような、そして具体的なものとして伝わってくるかもしれません。それ故に市民レベルのネットワーキングがもっと必要なんでしょうね。

韓国の女性起業家団体のリーダーの方から、世界金融危機への政策対応の中に、女性起業家のために資金提供をするというところまでは残念ながらいかなかった。今後WLNの位置づけを強化して、APECの経済圏における女性のエンパワーメントのために、APEC Business Advisory Councilのメンバーに女性を入れることを提言の中に含めたいという意見には共感しました。その結果、最終日の提言には、この項目が含まれました。

2日目の女性たちによる経済活動創造への挑戦のパネル(2日目以後の各セッションは、参加女性団体の企画プログラムで、これは日本BPW連合会による企画です)で、その中で横浜市長の林史子さんは“自治体の長の職は女性に向いている”なぜなら“生活者目線でものをみることができるから”といわれたこと。また、自らが車の営業をしていたときの話で“人は感情でものを買う”ため、“女性の共感力と信頼の強み”を生かすべきということばが印象的でした。

ニュージーランドの女性問題担当大臣のパンジー・ウォンさんは、とてもエネルギッシュな話し方で、NZにおける女性の活躍について話されました。彼女は上海生まれでNZに移住し、アジア系女性で初の閣僚になった人です。
“金融危機の時に経営危機を乗り越えることができた企業の多くは、女性がボードメンバーに一人でもいた企業であった。もっと女性をボードメンバーにしておけば金融危機を乗り越えられたかもしれない”という発言をされました。
NZでは優秀な女性リーダー3000名のデータベースを女性省として持っている、ということでした。また、NZの首相や株主連合のサポートで、より多くの女性を企業のボードメンバーに入れようという動きがあり、現在の14%を30%まであげる計画だそうです。

3日目の女性の起業力というパネルセッションでは、国別の女性による起業の実態を話されており、中でも、台湾の女性起業のパワーが大きくなっている背景には、2008年から4万人の女性を対象としたフェニックスプログラムというものがあり、起業資金の貸し付けをするフェニックス・ローンがあるそうです。成功した起業家がこれからの人をサポートする(spiritual mentorとして、経験を分かち合う、シングルマザーに機会を与える。メンターがロールモデルとなる)という女性の強みを生かしたシステムを作っています。

また、開発途上国の女性たちに起業支援をしているUSのキャピタルシスターズ・インターナショナルの創設者の、パトリシア・フォレイ・ハイネンさんは、最後にグラミンバンクの創設者ムハマド・ユヌス氏の言葉を語り、女性のリーダーシップは利他へ働く、自分だけのことを考えているリーダーではない、女性のエンパワーメントにより、社会問題/課題を解決するための社会的事業を起業し、“Funding”を循環させることが必要だ、とまとめました。

その他、ランチタイムやリセプションでのアトラクションでは、女性会議ならではの、日本文化の紹介(踊り、和太鼓、着物ショーなど)があり、海外からのお客様には喜ばれていました。

パネリストの発表資料は下記までどうぞ
http://www.apecwln2010.jp/data/ja.html
| Maki | D&Iイベント報告 | 22:16 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
生物多様性と食の多様性

食事の多様性とは?
By 藤井幸子

今年は国連が定める国際生物多様性の年です。私たちは日頃ヒトを頂点とする視点で、地球を考えています。様々な生物個体が絶滅している中で、人間も食べるものに困るときがくるかもしれません。
生物多様性と食事がもっとも関連していると井田さんの著書に書かれています。(「生物多様性とは何か」、井田徹治著、岩波新書1257)

ダイバーシティと言えば、組織の中で多様な人材を生かすことなどのように考えられていますが、そもそも「多様性」という言葉は生物界で、生物は1つの種だけでは生存ができないということと理解されています。
私たちも、一人だけで何でもできると思っているのは、大いなる誤解だと思います。いろいろな人のおかげで生きていることができる訳なので。
食べ物にしても、作る人、獲る人がいるからこそ、我々は毎日いろいろな食べ物を楽しむことができる。また、私たちが頂いている食物も単体だけで生存できるわけでもない。など生物界の循環の中で、人も生かされていることを忘れがちです。

食事に関して、そもそも人間の身体自体が多様なもの(栄養素だったり、その原材料だったり)を求めているわけです。
人間は、料理をする動物であると同時に、共食する動物であると、文化人類学の石毛先生が言っておられます。好き嫌いなく、いろいろなものを食べることと、ひとと一緒に楽しく食べることは、健康な食生活、豊かな生活(人生)につながります。またそれは人の多様な食文化だと。

縄文遺跡時代には、日本人は、哺乳類70種、鳥類35種、魚類71種食べていたようだが、現代人は、家畜の牛、豚、鶏が大半で、他に、羊、馬、小鳥など極僅かで限られた肉しか食べていないとのこと。人口増加に伴い、生産された食料に頼らざるを得ないのが現代人です。それ故に生物多様性を訴えなければならなくなったという背景もあるようですが。
栄養学的に毎日、30種類の食べ物を取るべきであると言うことですが、食の多様性は、人間にとって大切なことですね。

ダイバーシティに多少なりとも抵抗感のある方も、食事の多様性については同感する方が多いのでは?特に日本の食文化において、歴史的にも異なるものを取り入れて、日本的なものにしていることは世界中でも類をみないほどだと思われます。食事に対する多様性を受け入れているように、人に対しても多様であることを受け入れ、それを楽しむことが、日本社会のゆとりやダイナミックさにつながることになるのではないでしょうか?

| Maki | - | 23:38 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
第三回D&Iワークショップ開催しました&感想

本音で語ろうD&Iワークショップ第3回目は、米国のD&Iトレーニングで好評を得ている“キリンとゾウのお話”のDVDを使い、参加者のみなさんとともに作り上げる会となりました。
ワークショップでは、排除する側、排除される側の立場に立って、グループディスカッションを行い、両者お互いの視点に立つことから見えてくる気づき、その重要性などが語られました。
また自分自身の経験に置き換えてみたり、現実の組織で起こっていることなど、新たな視点が得られたという声もありました。

シーメンスジャパン(株)佐藤様からD&Iワークショップに参加した感想を寄せていただきましたので、ご紹介します。

 * * * *

ありがとうございました。

改めて、Diversityとは難しいものだと考えるようになりました。
自分もキリンになってしまうかも。というより、すでにキリンなのかも。。思い悩みます。。
せめて、「自分の世界だけになっていないかな?」ということを気づきたいです。

そして、一番初めに拝見した、馬を探す絵。
目立つものしか見えていないんだ!と再確認させられました。
他の方が言って見えるものや、人が言っても見えないもの。
まさしく「今」がそうなんだろうな。と、またもや帰宅後考えていました。

今まではただ時間を過ごすだけでしたが、悩み、考える時間が出来るようになり、少し成長(遅ればせながら)しているのかな。。とちょっとうれしく思います。

次回の会も楽しみにしています!!

皆様ありがとうございました。

シーメンスジャパン(株) 
佐藤香織

* * *
D&Iの旅は、日常の一こま一こまにある、D&Iの課題に気づき、いままで気付かずにいた行動や言動をほんの少し変えていくことから始まります。

次回の第4回本音で語ろうD&Iワークショップは
下記のとおり開催予定です。
日時:2010年10月12日18時半から
場所:東京ウィメンズプラザ (表参道)

参加希望の方は、mail@gewel.orgまでご連絡ください。

| Maki | D&Iイベント報告 | 14:23 | comments(0) | trackbacks(0) |
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