Diversity & Inclusion Blog

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ダイバーシティの推進を願い、より多くの意義ある活動や世界の情報を、より多くの人に届けるため発信していきます。
GEWELのメンバーや志を同じにする人たちから、日本や世界のダイバーシティ&インクルージョン情報をお届けします。
社会問題解決を企業戦略に(2)―BMW財団の事例から

社会問題解決を企業戦略に(2) 
 ―BMW財団の事例を通して

◆ヤングリーダーズ・フォーラム2010

2010年を例にとってフォーラムの流れを簡単に説明しましょう。
まず、BMW財団が、ヨーロッパから20名、アジアから20名の計40名のヤングリーダー(30歳から45歳と定義**)を選出します。
選出されたリーダーたちは、アジアの各地で開催されるセミナーに参加します。現地までの往復航空運賃や最高級ホテルでの滞在費など、すべて財団負担です。

セミナーは4,5日間集中して行われます。午前の2時間の講義と、あとはグループに分かれて行われるフィールドワークが中心です。6、7人のグループに分かれ、NGOと企業が連携して中国の社会問題の解決と成功について、みんなでディスカッションを行います。
その後、プロジェクト計画案をまとめ、発表します。

**同様にサスティナビリティーをキーワードに展開するベーテルズマン財団では、ヤングリーダーの定義を45歳以上にまでに拡大することを検討しているといわれ、BMW財団でもこの年齢制限は暫定的だとのことです。

これらプロジェクトを含め、同財団では毎年10数件のプロジェクトを選出し、選択されたプロジェクトは、実際に実行可能になるように、中長期的なサポートが行われます。中でも「アイデア・コンピティション」と呼ばれる選択方法では、ヤングリーダー卒業生から「戦略的な社会貢献」となるプロジェクト提案を募り、そのなかから毎年3件を選出して1件あたり、2万5千ユーロの経済的サポートはもちろん、人の支援や事業評価も行います。

さらに、30から40もあるパートナー・オーガニゼーション(大学、財団、企業、政府関連団体)やメディアとの連携も図っていきます。


◆ダイバーシティ&インクルージョンとコーポレーション

 選出されたヤングリーダーたちは、さまざまな属性をもつ人たちです。
ビジネス界に限らず、NGO活動家や政治家、学者、芸術家、デザイナーなども選ばれています。選ばれるポイントは、ビジネスもでき、NGOやNPOなどの市民活動も行っているという点です。特に、いろんな分野で、クロスセクションに活動している人にフォーカスしていると思います。

セミナーでは、みんなが同じホテルに缶詰になりながら、グループワークを通して、一緒に与えられた課題解決のためにアイディアを出し合い、ともにすごし、人的つながりをつくっていきます。

 このプロジェクトの特長のひとつは、人と人とのつながりを大切に考え、場を提供し、すべてのメンバーと交流できるようにプログラムが組まれていることです。
 また、アルムナイネットワークを非常に大切にし、活用していることもあげられます。すでに約1000人近くになったアルムナイ・ヤングリーダーたちの持っているアイディアや人的ネットワークなどの豊富なリソースを活かしたいと考え、革新的アイディアを求め、解決を図ります。

 ネットワークでは、サステナブルな市民社会構築のためのさまざまなテーマで、頻繁なメール交換のほか、年間5,6回にわたる小さな会合を持っています。

◆最後に
 フォーラムは、この3年間では、市場価値(ポテンシャル)の大きい国での開催が採択されています。グローバルヤングリーダーフォーラムがインドとトルコで開催され、ヨーロッパ−アジアフォーラムは、韓国と中国で開かれました。残念ながら日本での開催予定はありません。

 日本のグローバル企業が、企業財団を通してすばらしい社会貢献を行っていることは周知の事実です。ただし、日本ではよくCSRという言葉はきこえていますが、企業財団の事業とリンクしているのでしょうか。わたしにはほとんどみえてきません。企業体からの資金の流れがあるのに、企業の事業を通じたサスティナビリティー戦略に組み入れられていないのはもったいないことだと思います。

 BMW財団はその事業のなかに、ドイツの企業にしかできないことを盛り込んでいます。例えば、韓国でのフォーラムでは、南北の分断を経験したドイツならではの経験を盛り込んだディスカッションが行われ、在韓国のドイツ商工会議所や韓国議会議員も交えた内容でした。

 日本の財団や公益法人も、日本或いは自社しかできないと自負する、持続可能な社会づくりプロジェクトを本気で考え、たちあげてみてはいかがでしょう。企業本体と財団のキャリアの行き来を可能にするとか、アイデアは無限にあると思います。
 そのために、ビジネス界だけでなく、NGOやNPO、他の公益法人、大学、自治体、政府関連団体と連携をとり、できるだけ大きなムーブメントとなる土台をつくっていきましょう。


採択されたプロジェクトの紹介
http://www.bmw-stiftung.de/en/spotlight/item/id/20

| Maki | 最新D&I情報 | 11:05 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
日常の一コマでみるD&Iと寛容

先日、夜9時ごろ、山手線の電車で、3歳くらいの子どもをつれている母子をみかけました。男の子は、ずっと「立つのいやだ」とぐずって、お母さんにぶら下がったり、泣いたりしています。お母さんはほとんど放心状態です。

その光景を見て、その昔、子どもを連れて電車に乗っていた時、近くにいた男性に「うるさいなあ」と言われ、批判の目で見られた時の瞬間が頭の中によみがえりました。


 * * * *

8月29日ツイッタ―で話題になった、朝の東京の地下鉄で、
「子どもがうるさいので降りてくれませんか。これからみんな働くん
ですよ」と言って、勝ち誇った笑みをもらした女性に関する話です。
母子は次の駅で泣きそうな顔して降りて行ったといいます。
http://news.livedoor.com/article/detail/4974161/

状況がわからないのでなんとも言えない、と言いたいのをあえて置いて、
これだけの情報のみでコメントしてみたいと思います。

なぜ、この女性は、お母さんが働いていないと判断したのでしょうか。
なぜ、うるさくしている子どもに、働きかけなかったのでしょうか。
なぜ、いろんな人が乗ることが前提の公共交通機関で、「降りてください」と言うことができたのでしょう。

この女性の言動について、
「子どもは、泣くのが仕事」「日本人はいつからこんなに冷たくなったのか」「これは脅迫。同じ運賃払って乗っているのに、降りることない」という意見とともに、
「よく言ってくれた」「勇気ある行為」という賞賛する意見もあります。

この行為は、ダイバーシティ&インクルージョン(多様性と受け入れ)の視点からみてどうでしょうか。

D&Iの問題は、会社の会議室などの特別な場面だけの話ではないと思います。

自分の、今の環境にあってほしくないと思うものを排除する行為は、リスクを避ける本能的なものです。
自分の、心地よいところに安住していたいという気持ちと対峙する瞬間、生まれる葛藤があります。

ひとは誰でもきれいなもの、心地よいもの、好きな人や安心できる物事に囲まれて生きていたい。
しかし、みんなが自分の心地よさだけを追求する社会は、安全で心地よいのでしょうか。


 * * * *

すこし相手の立場に立つことで、みえなかったことがみえてくることがあります。

山手線で、わたしは、男の子の気がまぎれるように、横から「眠いね。お腹すいてるのかな?おばちゃんも」と、できるだけやさしい声でかけてみました。男の子は驚いて、はにかんだ様子で、ちょっと笑顔をかえしてくれました。

みなさんは、どう思いますか? そして、同様の場に出会ったとき、どんな風に感じ、どんな行動をしますか?

By 佐々木まき

 * * * * *
次回、本音で語ろうD&Iワークショップは、英語版のDVDをみて、自分の具体的な経験を皆さんで話していただく予定です。

10月12日(火)18時30から20時45分まで
場所は、東京ウィメンズプラザ(表参道)です。

参加ご希望の方は、mail@gewel.orgまでどうぞ。
今からスケジュールに入れておいてくださいね。


| Maki | その他 | 16:17 | comments(1) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
社会問題解決を企業の戦略に(1)−BMW財団の事例から

社会問題解決を企業の戦略に (1)
  −企業財団の事例紹介

By 佐久間京子(サスティナビリティー・アナリシス・アンド・コンサルティング社(SA&C)創設者兼シニアコンサルタント、GEWEL理事)


◆はじめに
 私は2008年と2010年の2回、BMW財団の招きで、アジアで開催されるヤングリーダーズ・フォーラムに参加しました。

 財団が掲げるテーマ“リスポンシブル・リーダーシップ”の大きな使命は、「社会変革のためのパラダイムチェンジ」という大きなものです。
これは、一財団の目的を超えたところにあり、さまざまな団体と手を携えて
ともに築いていく共通基盤づくりといえるものです。なお、 2009年のテーマは、”ソーシャルコヒージョン”でした。

 BMWという一企業の公益部門として設立された財団が、いまや企業の社会貢献を担う部門としてだけではなく、新たな市民社会創造のため、大胆にアクティブに活動し出しています。
 また、私自身、フォーラムに参加してすばらしい人々との出会いが生まれ、大きな学びを得ることができました。

 こうした公益法人の新たな試みが日本にも波及してほしいと願い、BMW財団について、それからヤングリーダーズ・フォーラムの内容についてレポートしてみたいと思います。

◆BMW財団について

 BMW財団は1970年創設の財団で、56億円の基金をもとに、に奨学金を出すなど従来型公益事業を行っていました。2008年に新規一転し、グローバリゼーションに向けて“リスポンシブル(*)なリーダーシップ”をテーマに、新たなプロジェクトを開始しました。 この一つがヤングリーダーズ・フォーラムです。

 財団は、この新たな事業のために、スタッフもプロフェッショナルな人をリクルートし、市民社会構築のために必要な仕事をなしとげる、財団経営の経験が豊富で志と実行力あるスタッフを揃えました。

 企業としてのBMWの目的は、大きくはグループのブランディング戦略です。
そして今後長期的視点から、グローバル化に対応して、中国やインド、アジア諸国においてBMWのブランドを定着させることです。
 一方で、企業市民として、サステナビリティ+優秀な人材を採用したいという意図があります。

(*)日本語では、責任あるリーダーシップというのでしょうか。
Responsibleという言葉は、ヨーロッパでは日常的によく耳にする単語です。
Responsible Eentreprenuership、Responsible InvestmentとかResponsible Management Educationなど。
背景には、EUが2001年にCSRグリーンペーパーを出して以来、産官学としてサスティナビリティーが欧州アジェンダとなってきたことがあると思います。

◆ヤングリーダーズ・フォーラム

 財団では、2008年から毎年ヨーロッパ−アジアを対象としたヤングリーダーズ・フォーラムを開催しています。この他にも、ヨーロッパ−アメリカ、グローバルリーダーズフォーラム、ドイツ−ロシアフォーラムなどを開催しています。

 グローバル化された企業のこれからのリーダーは、文化圏の違う場所で、異なる価値観の人々の間での問題解決が必須です。そのためには、クロスセクショナルにものを考えることができること、また、一人で解決するのではなく、異文化の人々や他の団体と今までにない視点で連携・協力していくことが求められています。

(次回につづく)

BMW財団 http://www.bmw-stiftung.de/en/foundation


佐久間京子(サスティナビリティー・アナリシス・アンド・コンサルティング社(SA&C)創設者兼シニアコンサルタント)

EUの企業と金融関連制裁に関する情勢調査・コンサルティングと過去10年間に渡るSRIアナリストの経験を生かし、欧州投資家の動向、EUのSRI・CSR関連政策に関する調査と、持続可能な成長と競争の観点からの企業調査(SRI格付け調査機関ヴィジオより運用機関クライアント向けに専属企業業調査を受託)を手がける。
 米国ジョージタウン大大学院公共政策修士及び、SBS−EMにてMBAを取得。 取得活動拠点はブリュッセルとベルリン。現在は、ブリュッセル自由大学ソルベ・ブリュッセル・スクール・オブ・エコノミックス・アンド・マネージメント(SBS−EM、ULB)にて「投資マネジャーの「持続可能な企業」の判断パターン」をテーマに博士論文も作成中。
| Maki | 最新D&I情報 | 10:51 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
ITサービス業界が女性活躍、ダイバーシティ推進へ提言発表!

ITサービス業界が女性活躍、ダイバーシティ推進へ提言発表! 
業界を挙げての具体的な動きに期待しています。
By 堀井紀壬子

 社団法人情報サービス産業協会から「女性が活躍できる環境整備に向けた提言」が7月28日に刊行されましたので、さっそく取り寄せて拝見しました。

 提言の目的として、「世界のなかの日本を意識したとき、情報サービス産業にも働き方のグローバル化が求められ、世界基準の優秀な外国人ITエンジニアが日本市場でも働ける、働きたいという魅力が無ければ、我が国IT産業の力は国際的に低下せざるを得ないのである」として、強い危機意識からこの提言がなされたことが良く理解できます。

 報告書には、ITサービス業界の女性活躍の現状調査、業界の抱える課題、数値化された目標など参考になる内容が盛り込まれています。中でも10年後の情報サービス業のあるべき姿として、「世界のIT産業において、技術・人材・競争力・リーダーシップともにトップクラスの産業であること」「日本で最も女性が活躍している産業であること」というビジョンが明記されていることも素晴らしいと思いました。

 GEWELでは、いくつかの情報サービス企業の「女性活躍推進」や「ダイバーシティ推進」のお手伝いをした経験がありますが、個別企業の努力だけでは解決できない問題、とくにクライアントからの要請による労働時間の問題があり、業界としての取り組みが必要だと常々考え、関係企業のかたがたに提案してきました。まさに、グローバルな視野から日本のITサービスの将来を考えたとき、ダイバーシティ&インクルージョン推進は不可欠の企業戦略だと思います。
 また、この報告にある、「女性活躍の度合いによる企業業績の分析」は示唆に富むものであり、いろいろ考えるヒントがあります。
 ご興味がある方は、ネットで概要をしらべ、必要であれば報告書をご覧になることをお勧めします。

(社)情報サービス産業協会


 今日もエコノミストの友人と、「日本経済はまったなし状態」だという会話をしてきました。政治、経済、雇用、全てにおいて日本は出口の無い状態に陥っているのに、日々の暮らしはさしたる問題も無く平和に過ぎて行きます。だから、誰も何もしないでよいのでしょうか?
この夏の暑さにまさに思考停止状態ですが、日本が生き残るビジョンを実現するためには、さまざまなセクターで明確な危機意識を持ち、その解決のために行動することだと思います。
 

| Maki | 最新D&I情報 | 22:18 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
Hisako Matsui's Film, “Leonie”

Scenes of Diversity & Inclusion Found
in Hisako Matsui's Film, "Leonie"
by Ann Sado

On July 9th, my 85 year old mother and I went to the film preview of
"Leonie," 3rd film of Hisako Matsui which was a joint production of
Japan and the USA at Kadokawa Film's small film preview studio in Kioicho.
The film will hit the box office from November 20th in Japan.



The reason for this 2nd viewing after the official one earlier in June was because I missed the scene of our advisors at GEWEL, Mitsu Kimata and Takashi Kiuchi, who were shown as husband and wife in a street scene where they performed as extras. Both of them have been very staunch supporters of Hisako Matsui's very sensitive portrayal of Leonie Gilmour, performed by Emily Mortimer, the Irish American mother of Isamu Noguchi, the famous sculptor, born illegitimately to Yonejiro (Yone) Noguchi, one of the first Japanese poets who became famous in NY at the turn of the century.
Leonie, a Bryn Mawr graduate just like Umeko Tsuda, who started the Tsuda College of English, applied to become the editor of Yone Noguchi and made him become very successful.




They fall in love as they work together but with the Russo-Japanese War, many Americans become very prejudiced to the Japanese living in the USA and the poet, Noguchi, despite his successful career in publishing his poems under a female pseudonym decides to return to Japan especially after he finds out that Leonie is pregnant with his child. This callous, egocentric role is played by Nakamura Shishido, a Kabuki actor, who came rushing after the performance at Kabukiza Theater in the June film preview showing. He told the audience that with this film he hopes that this will be the last ever for him
to perform such a role of a male chauvinist. He hopes everyone understands that he is not such a selfish artist and a womanizer as the role has portrayed.

Despite the fact that Leonie as a single mother decides to take Isamu to Japan, so that he understands his Japanese father's culture and heritage. Treated like a mistress rather than a legal wife, Leonie becomes very upset and seeks to live independently with Isamu by becoming a teacher. Her efforts to keep the family together after the birth of her second child, a daughter, place great responsibility on Isamu to design and build their house. She keeps insisting that the work of an artist is borderless, and he will be accepted anywhere in the world, though he is half Japanese, half American, as long as his artworks are sensitive, insightful, and universal.

Isamu who is adopted into an American home of a doctor during the separation of mother and son during the War, is influenced to try out the path of a medical school, but soon he realizes that his mother's words for him to become an artist is his true life path. She keeps insisting that his father's Japanese blood of an artist is in Isamu, so he should never forget.

The inclusive and intuitive approach of Leonie is very unusual for a woman in those days of the early 1900's where women were expected to become married, be a good homemaker and mother raising children as her classmates at college turned out to be inspite of their expensive education. In fact, when Leonie goes to see Umeko Tsuda to find out if there are any job opportunities as a teacher, she is turned down for the fact that Tsuda students come from elite families and would never accept a teacher with such a Bohemian lifestyle, who has had children out of wedlock.

We have come far in this 21st century but the role of a woman raising children singly while working is still questioned in our Japanese society.

For those of you who would like to enjoy a sneak preview of this film, Hisako Matsui will have showings again in August. Please contact, sado@gewel.org if you are interested in viewing.
| Maki | 最新D&I情報 | 22:01 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
「受け入れる」ことから広がる「寛容」のsekai 未来

「受け入れる」ことから広がる「寛容」の未来
By 藤井 幸子


“長い闇の向こうに希望が見えます。そこには寛容の世界が広がっています”免疫学者の多田富雄先生のなくなる前の最後のメッセージです

多田富雄先生は、著名な免疫学者で、ご自身が病に倒れた後、自分の身体を思うように動かせない中でも、自分が生きている限り“命の大切さについて、メッセージを発信し続けた哲学者でもあります。
私は多田先生の書かれたお能を観る機会があり、その時以来この方は命をテーマにされていることを知りました。『免疫の意味論(1993年、青土社)』には多田先生が書かれた、“寛容と共存”という言葉で説明されています。晩年の多田先生の著書には、残された我々へのどう生きるべきか?というメッセージがたくさん残されています。

免疫系は、体内に入ってきた「異物」を排除しようとする生物の持つ機能であると考えられていましたが、多田先生は「異物であるものを認識する機能」があることに目をつけました。しかし、生物は食べ物を摂取したりさまざまな異物を体内に取り込んでいながら、なぜ免疫反応を起こさないのか?そこには「寛容」という仕組みが働いているから。。。と書かれています。
「寛容(トレランス)」とは、環境条件によっては特定の物質に対して特異的に免疫反応を起こさなくなる現象と説明されています。

免疫学的なこの考えを、多田先生は人間が理性で獲得した「寛容」という概念を重ね合わせたと考えられますが、病気療養中に人間の作ったシステムで自らのリハビリテーションが打ち切られ、その法令の白紙撤回運動に立ち上がったことなど、社会の「非寛容」は個人の幸せを奪うものである。個々の状況に応じた免疫系の柔軟さともいうべき「寛容」は、人に希望をもたらすものだというメッセージだと思います。

我々は、体制やシステム、イデオロギー、宗教、パワーなどで「異なったも
のを排除するだけでなく」、「受け容れて共生・共存すること」を選択すれば、“希望が見えます”という「寛容の世界がひろがっている未来」につながることになるのではないでしょうか?

私たちがテーマとしているDiversity & Inclusionには、異なるものを排除する無意識の行動がおこす対立をどうマネージし、個々がその存在を認められ、能力を発揮できるよう折り合いをつけることができるか?ということに尽きるものです。この折り合いという言葉を“寛容 ”として置き換えてみたらどうかと考えます。

先日外国から戻った人が、街を歩いていて、人々がイライラしている、まるで周りに人がいないかのように・・・異物を排除するかのように・・・振舞っていると感じたそうです
今の日本人は、多田先生の言葉のように、「寛容」さにもっと気づいて、お互いの共存を図る必要があるのではないでしょうか?
| Maki | Inclusion Study Team | 02:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
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