Diversity & Inclusion Blog

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遠野で感じたこと 人から人への文化の伝承

民話のふるさと 遠野で感じたこと
By 藤井 幸子

岩手県遠野へ行ってきました。今回の震災で宮古の被災地への救援基地となったところです。北上山地が海の方へ行くと三陸海岸になる、その途中の盆地にあり、民話のふるさととして有名な場所です。

語り部の高野さんのお話を聴いてきました。3.11直後、被災した方へ炊き出しをしたところ、それはすぐに被災した方には食べてもらえず、相当時間がたってから配給されたそうです。炊き出しをした人からすればおいしく食べてもらいたいと思って作ったものなのに、どうしてでしょう?という疑問がわいたとのこと。作る側とそれを配る側の気持のレベルに差があったということなのかもしれませんが、寒い時期に温かい食事をと思って作っても、それが伝わらないのは残念なことです。また、観光客である私たちにも、被災者への救援に感謝されていました。遠野は、半年もたった今でもボランティアのベースとして機能しています。

ところで、民話の語り部という方は、子どものころ娯楽の少ない中で、囲炉裏端で、大家族の中で、大人が聞かせてくれた昔話を、自分の口を通して伝えることができる貴重な存在です。私たちはいろいろな文化を伝承されています。その中で言葉を通じて伝えられるものは、かなりあるはずです。しかし、今の世の中では、メディアを通じて伝えられるものの方が多く、生活の知恵のような、周りの大人から伝えられるものが減っているとのことです。

“ざしきわらし”のおはなしを例にとると、ざしきわらしにとって居心地のいい家は栄えて、そこに住む人の気持が居心地を悪くすると、ざしきわらしはほかの家に行ってしまう。ということです。聞いている子どもにも分かるストーリーです。語り部の方は、そんな話をいくつも持っています。それが日本における民俗学の1分野として、柳田国男が聞き伝え、遠野物語を誕生させています。

今の世の中では、いろりばたで、おじいさんやおばあさんが子どもに昔話を語るということはほとんどないと、高野さんが言われていました。こんな暖かいコミュニケーションが減っているのは残念なことです。ただしストーリーテラーとなるにはそれなりのインテリジェンスが必要なようです。お話が自分の中で絵になって残っているのでしょうか?話し方はとてもやさしく、心に余裕のある人だからこそ、言の葉を通じて何らかのメッセージを伝えているのだと感じました。
| Maki | 恩おくりの精神 | 10:34 | comments(0) | trackbacks(1) |
NPO法人GEWEL
“おかげさま”ということ

幸せの経済学から考える その2 
恩送りの精神
By 藤井 幸子
 
ラダックの地域コミュニティは機能していたと語る、ヘレナさんの本には、お互いに助け合い、それがお金を介さないで、自分のできること、ひとの役に立つことをするのが当たり前だった、と書かれています。価値を貨幣を介してしか、見ることができない世の中になったことを危機感を持ってみています。
(幸せの経済学その1は http://blog.gewel.org/?eid=152303)

こういうことは、昔の日本(社会)では当たり前のように行われていたように思います。私たちが生きるということは、今回の東北の大震災で痛感したように、都会に住む者がどれだけ東北の方たちの恩恵を被っていたか?ということです。一人では生きていけません。仕事も同じです。客観的に一歩引いて考えると、誰かのおかげであなたの成果が出ていることを知ることになるでしょう。

私の経験からも、会社組織はいろいろな業務が細分化されています。その中で精いっぱい頑張って皆さんは自分の役割を果たしています。ある結果が賞賛されたとしても、それは一人がやったことではないことは明確です。
このようなプロセスの中で、ひとは学び、智恵をつけ、成長していると思います。それは、会社組織だから、当たり前という人も多いでしょう。しかし、その当たり前をやってくれる人がいなかったら、そんな成果は生まれないかもしれません。自分がここまで来ることができたのは、いろいろな人のおかげだと思えれば、そのおかげを誰かに回さないといけないと考えることが、できるようになります。


先日NHKの番組で、最近若者たちがいろいろなものをシェアすることが、流行っていると伝えていました。車、キャンプ用品など、様々です。またそこでは、個人が自分の使わなくなったものを、使用したい人に直接会って手渡すということも紹介されていました。それはネットオークションのような形ではなく、個人と個人がものを介して、つながりたい。というある種の想いがあるとも解説していました。介するものが、ものではなく、ある行動だったらどうでしょうか?自分ができることを、それを必要としている人に提供し、それをもらった人は、自分がそれを与えられる状況になったら、誰か別の人にそれを提供する。こんな考えが広まるといいと思います。江戸時代には【ご恩送り】という概念があったそうです。

“誰かから受けた恩を、自分は別の人に送る。そしてその送られた人がさらに別の人に渡す。そうして「恩」が世の中をぐるぐる回ってゆくということ。社会に正の連鎖を起こすこと、いわゆる「負の連鎖」の反対の社会効果をねらっています。「恩送り」では、親切をしてくれた当人へ親切を返そうにも適切な方法が無い場合に第三者へと恩を「送る」。恩を返す相手が限定されず、比較的短い期間で善意を具体化することができるとしている“
英語ではA kindness is never lostとか最近では「Pay it forward」という概念で受け入れられているそうです。「WIKIPEDIAより」

Diversity&Inclusionを実践できるリーダーとは、基本的にこのような精神を持っているひとだと私は考えます。

昨今、本屋さんに行くと、必ず【どうやって成功するか!】みたいな本がたくさん出ています。成功したら、その成功は自分に帰するだけではないことを、わかってもらいたいですね。「おかげさまで」という気持ちをもっていると、気持ちに余裕もできるし、ほかの人のことにも好奇心や、興味をもつことになると思います。D&Iを実践するということは、些細なことでも、行動して初めて、腑に落ちるものではないでしょうか?

ドナルドキーンさんが89歳にして、アメリカから日本に完全に移住し、日本国籍を取るそうです。18歳の時に源氏物語の英語版に出合い、日本文化への憧れを持った。そして、日本語を勉強し、日本文化への彼の貢献は数知れずとみんなが認めています。日本のいいところは?という質問に、奈良のお寺に行って、土砂降りの雨が降ってきて、困っていたら、おばあさんが傘を持っていきなさい。といったそうです。キーンさんは「とてもありがたいことですが、私はこの傘をあなたに返すことができないと思う」と躊躇して答えたそうです。そのおばあさんは、あなたが誰かに同じようにしてくれれば、それでいい。。。といったそうです。キーンさんは“そんな日本人の心が大好き”。と言ってました。

また、最近の話で、“東京で日本人に道を聞かれたこと”も、とてもうれしかったそうです。外観で判断せずに、慣れた様子で歩いているキーンさんに、思わず聞いたんだと思いますが。人間として認められたような気がした。と思ったそうです。ちょっとした行動が人を喜ばせることに、気が付くということは、心の余裕ですし、D&I的行動につながることになると思います。
| Maki | 恩おくりの精神 | 15:36 | comments(0) | trackbacks(0) |
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