Diversity & Inclusion Blog

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ダイバーシティの推進を願い、より多くの意義ある活動や世界の情報を、より多くの人に届けるため発信していきます。
GEWELのメンバーや志を同じにする人たちから、日本や世界のダイバーシティ&インクルージョン情報をお届けします。
「受け入れる」ことから広がる「寛容」のsekai 未来

「受け入れる」ことから広がる「寛容」の未来
By 藤井 幸子


“長い闇の向こうに希望が見えます。そこには寛容の世界が広がっています”免疫学者の多田富雄先生のなくなる前の最後のメッセージです

多田富雄先生は、著名な免疫学者で、ご自身が病に倒れた後、自分の身体を思うように動かせない中でも、自分が生きている限り“命の大切さについて、メッセージを発信し続けた哲学者でもあります。
私は多田先生の書かれたお能を観る機会があり、その時以来この方は命をテーマにされていることを知りました。『免疫の意味論(1993年、青土社)』には多田先生が書かれた、“寛容と共存”という言葉で説明されています。晩年の多田先生の著書には、残された我々へのどう生きるべきか?というメッセージがたくさん残されています。

免疫系は、体内に入ってきた「異物」を排除しようとする生物の持つ機能であると考えられていましたが、多田先生は「異物であるものを認識する機能」があることに目をつけました。しかし、生物は食べ物を摂取したりさまざまな異物を体内に取り込んでいながら、なぜ免疫反応を起こさないのか?そこには「寛容」という仕組みが働いているから。。。と書かれています。
「寛容(トレランス)」とは、環境条件によっては特定の物質に対して特異的に免疫反応を起こさなくなる現象と説明されています。

免疫学的なこの考えを、多田先生は人間が理性で獲得した「寛容」という概念を重ね合わせたと考えられますが、病気療養中に人間の作ったシステムで自らのリハビリテーションが打ち切られ、その法令の白紙撤回運動に立ち上がったことなど、社会の「非寛容」は個人の幸せを奪うものである。個々の状況に応じた免疫系の柔軟さともいうべき「寛容」は、人に希望をもたらすものだというメッセージだと思います。

我々は、体制やシステム、イデオロギー、宗教、パワーなどで「異なったも
のを排除するだけでなく」、「受け容れて共生・共存すること」を選択すれば、“希望が見えます”という「寛容の世界がひろがっている未来」につながることになるのではないでしょうか?

私たちがテーマとしているDiversity & Inclusionには、異なるものを排除する無意識の行動がおこす対立をどうマネージし、個々がその存在を認められ、能力を発揮できるよう折り合いをつけることができるか?ということに尽きるものです。この折り合いという言葉を“寛容 ”として置き換えてみたらどうかと考えます。

先日外国から戻った人が、街を歩いていて、人々がイライラしている、まるで周りに人がいないかのように・・・異物を排除するかのように・・・振舞っていると感じたそうです
今の日本人は、多田先生の言葉のように、「寛容」さにもっと気づいて、お互いの共存を図る必要があるのではないでしょうか?
| Maki | Inclusion Study Team | 02:30 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
野球部マネージャー”みなみ”にみるインクルーシブリーダーシップ

ひとはヒトに反応する
−ダイバーシティ & インクルージョンを考えるにあたり−
By 藤井幸子

私の知人が“ひとはヒトに反応する”というフレーズをいったことがあります。なるほどね。。。と思いました。
ダイバーシティとは、ヒトと同じところ、異なるところから来る、ある反応に対して、それをどう自分の中で受け入れて、外に向かって反応するか?それが異質のものだから違和感を感じたまま行動、コミュニケーションするのか?それはその人のもつものだから、うまく折り合いをつけて、組織の中ではお互いを活かせるようにして、WIN-WINの関係作り、つながりをもつことが必要なのでは?と思います。

つい先日のニュースによると、最近のベストセラーに、P.ドラッカーのマネジメントを基にした、“もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら”というタイトルの本があるそうです。みなみという女子高生が、野球部のマネージャーになり、“みんなを甲子園に連れて行く”というビジョンのもとに、ばらばらで停滞していた野球部員をやる気にさせるというストーリーです。

ドラッカーは「組織の源はヒトであり、その人たちが自分の強みを発揮できて、役割を果たし、それが組織の目標達成に貢献できることで、モティベーションアップにつながり、個々の存在を認識できる」という、基本的なことを書いているそうです。非常にラフなサマリーですが。ドラッカーのマネジメントをわかりやすく理解するための本だそうです。

この中にも、ダイバーシティ&インクルージョンが実践されていると思います。このみなみという野球部のマネージャーになった女子高生は、インクルーシブなリーダーとして、ビジョンを示し、個々の部員の強みを認めて、役割を与え、チーム力のアップにつなげる仕組みを作りました。みなみのひとにたいする態度に部員たちは反応し、それまでばらばらだった部員たちが“甲子園に出る”というビジョンに向かい持てる力を発揮した。というストーリー立てになっています。

ヒトに反応するということは、いい悪いということではなく、当たり前の反応であり、あなたのその反応に、相手はまた反応するというところで、ヒトとの関係性ができてくるのではないかと思います。
ダイバーシティ&インクルージョンを進めるにあたり、特にリーダーは、自分を知ることから始めよといわれています。自分を知らずに相手を知ることはできないし、自分の存在を認められなければ、相手の存在も認められない。ということになります。自分と相手はことが違うということがわかれば、ある程度は客観的に考えることができるようになるのではないでしょうか?
| Maki | Inclusion Study Team | 22:28 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
“ひとが大切” これが前提のD&Iです。

改めてダイバーシティ&インクルージョンとは?
By 藤井幸子

わたし達の幸福感はどこからくるのか?を考えると成功者、年齢、地位に関係なく、案外とシンプルなことが共通点だと。先日参加したフォーラムで宗教研究者が述べられていました。人とのつながり(家族、親族、友人、コミュニティ)、誰かの役に立てることなどで、地位や金であることは多くない。ということでした。

ダイバーシティ&インクルージョンのゴールは最終的にはその構成員が幸福感をもって、組織の目標達成に貢献でき、活き活きと暮らせること。と理解できます。
ここで、“ひとが大切である”ということを前提に考えないと、ダイバーシティ&インクルージョンは、建前に終わるのではないか?
“ひとは使い捨て”と考えていたらダイバーシティ&インクルージョンはありえないのではないか?と考えるようになりました(当たり前の話ですが)。
“自分の存在が大切”、だから“他人の存在も大切”なのではないでしょうか?

先日参加したフォーラムで、“日本人の傾向として建前と本音で生きていて、最近は特に人にうけ入れられようとするあまり、建前の部分が多くなり、本音で自分らしくいられることが少ないのではないか?それゆえにメンタル面での問題が増えているのでは?”ということが懸念されるという意見が出されました。

組織におけるダイバーシティ&インクルージョンは関わる人々が多様性による違和感や、戸惑いなども含めて、折り合いをつけ、自分らしさを保ちつつ(自分の強みを発揮できて)、組織へ貢献できるとそのダイナミックさを楽しめることにつながると考えられます。ダイバーシティ&インクルージョンのダイナミックさとは一人ではできないようなことが、多様なほかの人の強みや、異なる視点から、革新的なアイデアが出てきたり、それが実行できたときなどに、そのすばらしさを発揮するものです。

勿論、ここでその貢献を認めることや、人の心をモティベーションできる、いわゆるwalk the talkしているインクルーシブなリーダーシップが発揮される必要があります。このような組織で人とのかかわりや、自分が他人の役に立ったという満足感を得られる職場風土や、さらにチャレンジしようという良い循環を繰り返すことにより、お互いに成長し、組織としても持続的な成長につながるものだと考えられます。
| Maki | Inclusion Study Team | 07:19 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
基本的なことを踏まえ、さらに進化するD&Iへ

GEWEL “Inclusion Study team”今年の抱負
By 藤井幸子

昨年スタートしたInclusion Study teamは、2010年にさらに進化していきたいと思っております。

これまで殆どの企業さんではDiversity、それも女性に特化しています。しかし女性が進出するための企業風土が十分醸成されているかどうか?まだ疑問があります。
私たちは一人ひとり全く異なる個性を持っていることを、時として忘れがちになります。

私の最近の経験です。あるNPOで活動しておりますが、そこは男性が5名、女性が3名の正会員で成り立っております。女性がものを申すと、男性がひいてしまうために、女性達を排除したいという動きがありました。これは“男性 vs 女性”という構図です。Diversityが“女ごと”であると理解されてしまうと、本来の意味での“組織の持続的成長のため”という目的は忘れられてしまいます。

一方、子供の教育現場にプログラムを提供しているNPOで、その代表理事がメールで頻繁にコミュニケーションをとっています。学生会員もいるので、社会的常識として以下のようなメール、活動上のルールをかなり頻繁に発信しています。以下は例えば、会員たちが議論する場を作ろうというアイデアが出た時に、大人としてのルールを守るように。。。というメッセージを発信しています。

・相手の発言を尊重する
・相手のことを否定しない
・反対の意見を言う時には、少し謙虚に相手を思いやって発言する。
・初歩的なことも質問できる雰囲気を作る。
・ここで得た情報を転送などによって外へだすことはできない。

個人を尊重するということを、本来の意味で具体的行動に移すのは、常に意識していないと身につかないものだそうです。私たち自身を振り返っても、みんなの居場所を確保できるようにという意識で行動しているか?毎日チェックしていきたいと思います。
あまりにも基本的なことだと思われるかもしれませんが、私たちは職場でも家庭でも相手の立場からどう感じるか?という創造力に欠けていることが多いかもしれません。

今年のInclusion teamの活動目標として、DiversityだけでなくInclusionとセットで意識してもらえるようなプログラムをパッケージで考えていきたいと考えております。例えば、“個人が本音で発言できるような場づくりの設定は?”“相手はどんなことを大切にしているのか”などへの気付きを得られるワークショップを考えております。

2010年もこのブログを読んで下さる皆様にとって、何か参考になるメッセージを発信していきたいと思っています。

| Maki | Inclusion Study Team | 05:33 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
Diversity mixtureとは?

Diversity mixtureとは?
GEWEL Inclusion study team(藤井幸子)より

Inclusionについていろいろな資料を検討している中で、Diversity mixtureという言葉に出会いました。これはDiversityを異なること、同質のこととそれに関わるtensionと定義されており、ここにおけるDiversity mixtureは性別、人種、年代などだけでなく、同じ組織の中でも部門、経験、出身、価値観など様々なmixtureが考えられます。

組織の中でのDiversity mixtureを考えるようなワークショップを持つと、Diversityが女だけのものではないことに気がついて、さらにマインドセットにもつながるのではないかと考えられます。これは男性・女性という切り口よりは、自分の人生の中で、あるときにはインサイダーとして、あるときにはアウトサイダーとして扱われたことを思い出してみると、そこには緊張感とかいらだちみたいなものが当然のように付きまとっていることに気がつくそうです。

同じ会社でも、部門の違いもDiversity Mixtureといえますし、その間でTensionもあります(例えば開発部門とマーケティング部門、本社と支店など)。新人の時からいる社員と中途入社の社員間でもtensionがあります。合併のケースは、それぞれの母体の持つシステムの違い、社内用語の違いからくるTension(対立、緊張感)があり得ます。

組織の成功に必要とされる重要なDiversity Mixtureに気付き、それをどうやってマネージし、折り合いをつけながら組織構成員の持てる力を最大限に発揮させるか、またそれができる環境づくりのプロセスがDiversity Managementであると言われています。Diversity & Inclusionな組織風土づくりは、ある意味で終わりのない旅ともいえるものです。 
| Maki | Inclusion Study Team | 21:46 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
Inclusionとは?認められたと感じるときはどんなとき?

Inclusionとは?
認められたと感じるときはどんなとき?
By Inclusion Study Team

今回は、私たちが日頃、職場や組織で多様な人々との関係づくりをする上でどんな行動がInclusiveなのか?、またどんな時に認められていると感じるのか?、どんな行動がお互いを尊重していると感じるのか?などについてヒントをお伝えしたいと思います。
読んだ方一人ひとりが自分のリーダーシップの在り方を考える時の参考になればと思います。コミュニケーションの方法を5%変えるだけで、周りの人たちの行動も変わってくるといわれています。

ビジネスパーソンの意識調査(2008年GEWEL実施)の中から、「どんな時に認められていると感じますか?」という質問に対するフリーアンサーから主な意見をピックアップしてみました。

Inclusion を感じる時とは、“存在を気にしてもらっていると感じたとき”のことです。例えば基本的なことでは“無視されないこと”。また“仲間として認められた”、“能力・成果、成長を認められた”、“組織に貢献していると認められた”、”期待され、褒められた”ときなどが具体的な例として数多く挙がっています。なお、正規・非正規の別、各年齢層、役職の有によって感じ方がそれぞれ異なります。

1. “無視しない”
 挨拶をし、感謝の気持ちを示した行動や言動

・気軽に声をかけてもらえること(特に非正規社員に多い)
・社員にならないかと言われたとき(派遣社員)
・安心して仕事が頼めると言われたとき(派遣社員)

2.“仲間として認める”
 情報共有への配慮を感じられる行動

・常に情報を共有していると感じられる
・情報が集まってくる、周囲のレスポンスが早い
・発言の機会が多い、発言したときの反応
・会議で意見を聞かれる

仲間だと示される行動(男性に多い)
・飲み会に誘われる
・ランチや仕事が終わってからの食事、休日の付き合いにも誘ってもらえる
・仕事以外でもコミュニケーションが取れていると感じるとき

3.“能力・成果、成長を認める”
 組織に貢献していることを認められ、丁寧に扱われているように感じる行動(男女とも。一般職に多い)

・案件の相談を受けたり、難しい仕事を依頼されるとき
・責任のある仕事を任されたとき、大きな仕事を任されたとき
・職位、職責、年齢のわりに責任の重い仕事を任されていると感じる時
・頼れる存在として信頼をあらわされる時(年齢が高い人に多い)
・後輩から相談(仕事、人生、困った時)を受け、頼られていると感じる時

4.”期待する、褒める”
 期待や賞賛を表現した行動・言動(若い世代に多い)

・若手の手本になるように行動するよういわれた
・リーダーシップを発揮してほしいといわれた
・先輩から今後の成長を期待しているといわれた
・ほめられること
・何かできるようになったらほめられ、次回からその仕事を任せてもらえる
・叱咤激励を常に受けている
・周囲からよく頑張っている、出来る人と言われる
・マネージメントから結果に対して直接またはメールで賞賛をもらっている(それを上司も同僚も知っている)

| Maki | Inclusion Study Team | 23:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
ダイバーシティを生かす、Inclusiveな行動とは

ダイバーシティを生かす、Inclusiveな行動(その2)(つづき)

(The Inclusion Breakthrough, Unleashing the Real Power of Diversity by Frederick A. Miller and Judith H. Katzより引用)。
以下の項目は、リーダーに求められるInclusiveな行動とも言えるものです。

5.Everyone on the team needs to understand the group’s tasks and how each task relates to the mission of the organization. 
誰しもチームメンバーである以上、グループの役割分担や各役割がどのように組織のミッションに関連しているかを理解すること。


それが意見の対立の場合であっても、方向性がシェアできていれば、Inclusiveな風土作りに役立つと思います。メンバーの強み、弱みをお互いに認識していると、仕事はしやすくなり、役割分担が明確であれば、透明性、フェアネス向上につながります。ここでもリーダーの役割は大きいですね。

6.Every person on the team has a contribution to make, so make sure ALL voices are heard.
各チームメンバーは貢献する能力を持っているので、全員の声を必ず聞く。


No.5について認識をシェアしていれば、リーダーとして全員の声を聴く場づくり、その場のファシリテーションがInclusiveを実践することになります。特に発言の機会の少ない人には、あなたはどう考えますか?と促したり、全員に予め何を考えておいてもらいたいかを知らせておくことが大切です。

7.Ask other team members to share their thoughts and experiences, and accept all frames of reference. 
他のチームメンバーにも考えや経験を共有してもらい、様々な観点からのリファレンス(参考接点)を受け容れる。


ひとそれぞれに視点が異なることを受入れ、自分とは違う意見を尊重するリーダーとして役割を果たすことにほかなりません。一見反対に見える意見でも、内容をよく聴くことで同じ目標に向っている異なるアプローチであることが少なくないからです。

8.Notice the behavior of each person on the team, and speak up if you think people are being excluded.
各チームメンバーの態度に気付き、意見をまだ述べてない人々が排除されていると感じたら、それを述べる。


No.6,7,8は関連する態度です。特に内向型の性格の人は、自ら意見を発信するより、人の意見を聴くことで、自分の中で考えるのに時間がかかります。即反応するタイプの人が往々にして意見を発信しやすい傾向にあるからです。発言を求める場合は、その人の方に向かって目を見ながら、あなたの意見を聴きたい旨を伝えることが大切です。

9.Make careful choices about when the team will meet and what it will work on.
チームがミーティングを持ち、何に取り組むかを決めるときは慎重な選択をする。


これは打ち合わせや会議の時に、関係者の時間を使うわけですからそれを尊重し、日程調整やAgendaにも配慮し、関係者が準備して参加できるようにしましょう。かつ決定する場合は、全員が納得できるようなプロセスを経るように努力することが大切です。こうすることで良きファシリテーター、リーダーとして尊重され、メンバーのコミットが得やすくなります。

10. Be brave  勇気を持つこと

決定する際に不安が残ることもあります。“これでよいのだろうか? 実行可能なのか?”など。リスクをとる勇気が大切です。
また、対立が生じたときには、そのひとを責めるのではなく、目指すところを示し、行動へ移す決断をする態度を決めて、勇気をもってその対立した状況を解決する方向へ持っていくことです。それを怠ることで、あとになって後悔する可能性もあり得ます。
| Maki | Inclusion Study Team | 23:39 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
Diversity 推進におけるInclusiveな行動とは?

Diversity 推進におけるInclusiveな行動とは?
By Inclusion Study Team

GEWELでは、Diversityだけで、本来の意味の組織における持続性への貢献につながるだろうかと考え、次のステップとして“Inclusionとは?”を考えるteamを作りました。
その中でもろもろ学んだこと、感じたことをお伝えしています。

Diversityとは、異質と同質とそれによる緊張を伴うものである、とも言われています(“Any Collective mixture characterized by differences, similarities, and related tension” by Roosevelt Thomas Jr.)。
このTensionは良い、悪いというものではなく、ごく自然に出てくるものだ。そのTensionがないふりをしたり、無視することがかえって関係性を悪くするともいわれています。

私たちは今まで、多様な人々がその能力を発揮できる風土づくりをして、組織のゴール実現に貢献できる、だからDiversityを推進する必要があると伝えてきました。しかし、そのプロセスにおいて、“異質なもの、同質なものが存在することが緊張を生み出す”のです。それをうまくマネージすることで、Diversityな組織風土が醸成されるものだと思います。ここにInclusionという考えが必要だと考えます。真に相手の立場でものを考えるということは、“言うは易く、行うは難し”なのかもしれませんが。

では、日頃、職場や組織で、多様な人々との関係づくりに、どんな行動がInclusiveといえるのか?説明を加えて参考までにお伝えします。
もっともこれは全員が自らリーダーシップをもって考えることです。組織の中でひとが大切だという基本原則を全員が共有していることが前提ですが。

Inclusiveな行動とは?(その1)(, Unleashing the Real Power of Diversity by Frederick A. Miller and Judith H. Katzより引用)10項目あるので、2回に分けて掲載します。

1.All individuals must learn to greet others authentically.全員の個人が互いに本音で挨拶をする。

本音で挨拶するってどういうこと?相手の様子まで気にしながらの挨拶でしょうか?最近は皆さんPCに向かっているので、他人のことは気にならないのか、“おはようございます”と大きな声で言ってもだれも反応してくれないということをよく聞きます。でも誰かが挨拶を始めると、皆もそれにならい何となく明るい雰囲気になったとも。  
ある会社では派遣社員の人は正社員に挨拶しても、無視される。ということを聞いたことがあります。同じ職場で働く以上、挨拶は最低限のマナーです。人間関係において、挨拶をしないことは、相手の存在を無視しているサインでもあり、それが緊張を高め、ストレスになりかねません。自分が逆の立場ならどう感じるかと想像してみることも大切ですね。

2.In a truly inclusive environment misunderstandings are addressed and disagreements resolved as soon as possible.
真のインクルーシブな環境では可能な限り早期に理解の相違を認め合い、意見の相違を解決する事。


ひとは思い込みの中で生きていると言っても差支えないくらい、意見の相違があると思った瞬間、耳を閉じてしまう傾向があります。多くの人は自分が正しいとの思い込みがあり、ほかにも方法があり、もしくは言葉が異なるだけということもあります。相手がなぜそれを言っているのか?そんな行動をとるのか?わからないことが多いのです。
何のために意見を述べているのか?組織のVisionや目的を共有していないと、些細な違いで対立することもあります。Inclusionを実践するとはそんな違いについても、時間をかけて話し合う、そしてお互いの違いを認めあうことを早期にしないと、違いがその後の対立の原因となるといっているのではないでしょうか?

3.Team members must take the time to listen, listen, listen, and respond when people share their ideas, thoughts, and perspectives.
チームメンバーは聴く事に徹底的に時間をとり、人々が自分のアイデイア、考え、視点を共有する時に応えなければならない。


リーダーシップやコミュニケーションの基本は傾聴であるといわれています。チームメンバーはお互いに、ほかの人が話しているときは傾聴し、それぞれの考え、アイデア、どんな視点でいるか?などをシェアする必要があります。そこで、それぞれの違いや同質性を知ることができます。このような行動がInclusiveな風土を作り、多様性が革新性を生み、最終的には高いパーフォーマンスにつながる可能性が高くなります。
私の経験からも、メンバーがVisionを共有し、なぜこれが必要か?をシェアしていれば、異なる視点からの多様なアイデアやアプローチの方法など、効果的なアクションにつながることが多く、かつ関係した人たちの満足度も高く、一緒に仕事をすることのわくわく感も出てきます。

4.Everyone must communicate clearly, directly, and honestly.
全員が明確に、直接、そして正直にコミュニケーションをする。


もし、そうでなければ、あとでお互いの意見が本当に違うのか同じなのか信じられなくなりますね。コミュニケーションする際に必要なことは、そのスタイルも一人ひとりが異なります。例えば外向性の人と内向性の人では異なります。外向性の人は内向性の人にその場で回答を求めるなど、相手にとってはこれがストレスになります。一度自分の中に入れて、考える必要があるので外向性の人と比べ反応に時間がかかります。案外それに気がつかずに行動していて、コミュニケーションがうまくいかなかった経験があります。
また、メールだけでコミュニケーションができると思っていることも問題があります。直接話せば解決できることが結構あります。Inclusive な風土をつくるには、コミュニケーションスキルを磨く必要もあるということですね。
| Maki | Inclusion Study Team | 22:58 | comments(0) | trackbacks(0) |
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Inclusionは、マネージャーに求められるリーダーシップ

Diversity 推進におけるInclusionとは?
By Inclusion Study Team

GEWELでは、Diversity(多様性)だけでは、「本来の組織における永続性への貢献」につながるだろうかと考え、次のステップとして“Inclusionとは?”を考えるteamを作り、勉強し始めました。その中でもろもろ学んだこと、思うことをお伝えしています。

まず、inclusionという言葉は、欧米では社会的にすべての人を受け容れるというところからスタートしています。ですから教育の現場では子どもの時から学校には障害のある人、国籍の違う人、人種も様々な人がいる。そのことが自然であることを身につけ、学校や社会において、自分と異なる人を排除しないという原理原則を学ばせています。

本来的な意味で、Inclusionは、私たちの全員の「一体感」と「お互いに活かされていること」を認めること。Inclusionとは、私たちが「同じ」ではなくても、「ひとつ」であることを認識すること。と記述されています。(Inclusion.comより)

日本人は本来、自分たちの縦社会の枠組みの中においてはInclusiveであり、しかし自分たちの縦社会以外の人は排除するというところがあったと説明されています。自分たちが生き延びるためには、中にいるものは受け容れ、自分たちの枠以外のものは排除するというものかも知れません。しかし、社会が変化する中でそれだけではいけないと思い始めた人達(変化に対応できる人)がよその社会と交流し始め、お互いに異質のものに価値を見出したところが、多様性の価値につながっているのではないでしょうか?そこには当然、相手の文化を受け容れる、ということがあると捉えます。ただし、同じ場で一緒にやっていくこと、異質の者同士がお互いを尊重し合うとはいえ、様々な対立を生むことも考えなければなりません。

そして今の時代、日本はもはや鎖国の時代ではなく、世界の国と共にやっていくには、日本という枠組みを超えて、様々な人々、文化を受け容れることが求められる状況です。日本国内だけでも性別、年齢、育った環境、地域などで異なる中で、何とか皆で折り合いをつけながらやっていかなければならないという気づきがDiversity&Inclusionを推進していると理解できます。勿論ビジネス的にも市場の人口構成と同じレベルであることが、得策であると考えられています。

組織、特に企業におけるD&Iは、組織・企業の価値観に少なくとも共感して、その企業にいる人達に対するものなので、ある限定された枠組みの中での概念になります。組織に持続的な成長をもたらすのが人であり(という前提で)、お互いが異なる、また同質であることに価値を見出せる風土の中で、居場所(仕事のできる、生活のできる)があり、その構成員が持てる力・能力を発揮するには、どう折り合いをつけてやっていくか?そのことが組織の目的達成に貢献できるものである、という考えで多くの企業では推進していると思います。

WIN-WINの関係を持てるように、折り合いをつけるということは、当然、対立や怒りが生じる可能性があり、それもManage出来るリーダーシップが、今こそ求められています。そのために、Inclusive Leadershipというトレーニングを社内で中間管理職に対して実施している企業もあります。多様な人材をどうやって、その持てる力を発揮させることができるか?それが彼らの最大の任務と考えられているからです。

今、マネージャーに求められるリーダーシップは、パワーマネージメントと呼ばれるようなものではありません。人に対する気持ち(思いやり?)がないとリーダーにはなれない時代ではないでしょうか?
| Maki | Inclusion Study Team | 11:26 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
What is Inclusion ? Inclusion推進者の思い込み その3

Inclusion.comより Delusion 3
Inclusion is the same as friendship or "We are really all the same"
Friendship grows mysteriously between people as a mutual gift. It shouldn't be assumed and it can't be legislated. But people can choose to work for inclusive schools and communities, and schools and agencies and associations can carefully build up norms and customs that communicate the expectation that people will work hard to recognize, honor, and find common cause for action in their differences.

This hard work includes embracing dissent and disagreement and sometimes even outright dislike of one person for another. The question at the root of Inclusion is not "Can't we be friends?" but, in Rodney King's hard won words, "Can we all just learn to get along - to live with one another?" We can't get along if we simply avoid others who are different and include only those with who we feel comfortable and similar. Once we openly recognize difference, we can begin to look for something worth working together to do. Once we begin working together, conflicts and difficulties will teach us more about our differences. If we can face and explore them our actions and our mutual understanding will be enriched and strengthened. To carry out this work, our standard must be stronger than the friendly feelings that come from being with someone we think likes and is like us. To understand and grow through including difference we must risk the comfortable feeling of being just like each other. The question that can guide us in the search for better understanding through shared action is not "Do we like each other?" but "Can we live with each other?" We can discover things worth our joint effort even if we seem strange to one another, even if we dislike one another, and it is through this working together that we can learn to get along.

The delusion of sameness leads away from the values of Inclusion. It blurs differences and covers over discomfort and the sense of strangeness or even threat that goes with confronting actual human differences. Strangely, it only when the assumption of friendship fades away that the space opens up for friendship to flower.
An ethic of decency and common labor Inclusion doesn't call on us to live in a fairy tale. It doesn't require that we begin with a new kind of human being who is always friendly, unselfish, and unafraid and never dislikes or feels strange with anyone. We can start with who we are. And it doesn't call for some kind of super group that can make everyone happy, satisfied, and healed. We can and must start with the schools, and agencies, and associations we have now.
The way to Inclusion calls for more modest, and probably more difficult, virtues. We must simply be willing to learn to get along while recognizing our differences, our faults and foibles, and our gifts.

This begins with a commitment to decency: a commitment not to behave in ways that demean others and an openness to notice and change when our behavior is demeaning, even when this is unintentional. This ethical boundary - upheld as a standard in human rights tribunals around the globe - defines the social space within which the work of Inclusion can go on. This work calls on each of us to discover and contribute our gifts through a common labor of building worthy means to create justice for ourselves and for the earth through the ways we educate each other, through the ways we care for one another's health and welfare, and through the ways we produce the things we need to live good lives together.
In this common labor we will find people we love and people we dislike; we will find friends and people we can barely stand. We will sometimes be astonished at our strengths and sometimes be overcome by our weaknesses. Through this work of Inclusion we will, haltingly, become new people capable of building new and more human communities.

Inclusion.comの記事より
Inclusionに関する思い込みその3を読んで。
By 藤井幸子

インクルージョンとは、友情と同じもの、または、“私たちは(本当は)皆同じ”という思い込みはよくあることだと取り上げています。日本人にありがちなことかと思っていたら、米国でも同じなのですね。よくある仲良しグループの組織では、新しいものが生まれないといわれています。異なる意見、視点があってこそ、お互いを補完しあえて、組織の目標を達成することが可能になるのだと思います。

いま元ソフトバンクの王監督のリーダーシップに関する本を読んでいます。王さんがダイエーの監督を引き受ける時に、よくある自分の子飼とともに新天地へ行かなかったことは、のちのダイエーの勝利へつながっているという評価もあります。王さんも実際によそ者扱いされて、とても苦労したそうですが、選手としての自分の栄光はわきに置いて、地道に新しい環境で相手の立場を思いやり、しかもVision、目的への熱い想いを伝えつつ、リーダーシップを発揮できるよう努力したということです。リーダーにも派閥を作って自分を守りたいと考える人もいますが、あえて新しいところで自分自身がインクルーシブなリーダーとして自己変革し、自分のリーダーとしての可能性を試したとも考えられます。
この本の中に引用されているラインホルド・ニーバー(米国の神学者)の祈りの一節が紹介されています。これはキング牧師、カーター元大統領も影響を受けたそうです。

  神よ、変えることのできるものについて、それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
  変えることのできないものについては、それを受け入れるだけの冷静さを与えたまえ。
  そして、変えることの出来るものと、変えることのできないものとを、識別する知恵を与えたまえ。

インクルージョンの本質は、組織において「私たちは友人になれないか?」という問いではなく、「自分たち全員が仲良くやっていく方法、互いに暮らしていく方法を学ぶことはできないのだろうか?」すなわち「共存する方法を学ぶことが出来ないか?」という問いにほかなりません。このことはあのP.ドラッカーも同じことを言っています。

インクルーシブな組織風土とは、「意見の違いや不一致、または相手に対する嫌悪感をも受け入れることまでが含まれる」と言っています。なかなか難しそうです。
最近の会社では、チームワークと称して、かつ効率化を求めるあまり、多様な意見を聴くとか意見の違いをお互いに理解しあう場は少ないと考えられます。また、ヒエラルキーの強い組織では、“上司の意見には従う”という意識が強くなりがちです。このような中では“私はこう考える”という態度自身、上司が嫌悪感を感じる可能性もあります。その嫌悪感をも受け入れるということは、変化をおそれない上司でないとリーダーシップが取りにくいのではないでしょうか。

これは企業だけでなく、学校の現場でも同様ではないか?と思われます。学校でも質問ばかりすると、目立って、いじめの原因にもなりうるとか?もしくは先生に内申書を書いてもらう時に不利になるとか。。。正解を求めることが目的なら、上司や先生の言うことは正しいわけで、それに異論をはさむのはもってのほか。。。自分の考えを聴いてもらえないと、人間は言わなくなるし、考えなくなります。というわけでインクルーシブな風土をつくることは関わる人たちの成長に大きく影響すると考えられます。

私たちは、自分と違う人を避け、一緒にいると居心地の良い、自分と似たような人だけを受け入れているだけでは、仲良くやっていくことはできないのです。お互いの違いに気づき、向かい合い、もっと理解しようとすれば、私たちの行動や相互理解はより深く、強いものになります。
そのためには人の意見をよく聴くこと。本来これがリーダーシップの基礎ですが。
コミュニケーションの中でも、内省するタイプの人は一度自分の中でよく考える。だから外向性のタイプの人からは反応が遅いと思われることがあります。そのようにみんな自分と同じコミュニケーションスタイルではなく、思考方法も異なれば、表現する言葉も異なるわけです。インクルーシブな風土をつくるためにはもっともっとコミュニケーションの仕方を学ぶ必要がありそうです。

“ダイバーシティ&インクルージョンは成果につながらない”という人がよくいますが、それは違いを認め、その価値を作り出すまでに至っていないということではないでしょうか?このような状況をアメリカでは“Diversity in a box”とも言っています。ダイバーシティ&インクルージョンの旅は果てしなく続くのです。

私たちGEWELの中でもインクルージョンを実践するために、行動規範を作り実践し始めました。

自分が扱われたいように、人に接しましょう。固定概念を持たないこと。
² 笑顔であいさつする(ヒトと関わる行動の基本)
² ヒトに興味・関心を持つ
² 自分の考え・言いたいことを明確に伝える(本音を言える安心・安全な場づくり)
² 話は最後まで聴く【本音、真意に気づく】
² 誰かがExclude されていないか?(察知する)

インクルーシブな組織を作るのは一人ひとりの行動です。誰かがやってくれると思っているうちは何も変化が起こりません。人に対する基本的な態度を上記のような行動規範に基づきプラクティスすることから始めませんか?
| Maki | Inclusion Study Team | 17:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
What is Inclusion ? Inclusion推進者の思い込み その2

5月メルマガに引き続き、
Inclusionについて よくある思い込み その2
By 藤井幸子 (Inclusion Study Team)


Inclusion.comに記載されている”インクルージョンとは?”を読み、チームでのディスカッション内容やメンバーの所感を、順次ご紹介していきます。(下記はInclusion.comより引用)
The Ethics of Inclusion: Three Common Delusionsby John O'Brien, Marsha Forest, Jack Pearpoint, Shafik Asante & Judith Snow

Delusion 2
Inclusion means everyone must always be happy and satisfied or "Inclusion cures all ills." A group of good people came together to study inclusive community in an intensive course. One person, Anne, angrily announced her dissatisfaction from the group's first meeting on. She acted hostile to everyone else and to the group's common project.

At first, the group organized itself around Anne's dissatisfaction. A number of members anguished over her participation. It was hard for the group to sustain attention on anything for very long before the topic of how to satisfy Anne took over. The group acted as if it could not include Anne unless she was happy. And, they assumed, if they could not be an inclusive group (that is, make Anne happy) they would be failing to live up to their values. Two other members dropped out the group, frustrated by their inability to overcome the power of this delusion and move on to issues of concern to them.

The group broke through when they recognized that true community includes people who are angry and anguished as well as those who are happy and satisfied. After overcoming the delusion of cure, the group gave Anne room to be angry and dissatisfied without being the focus of the whole group. Let out of the center of the group's concern, Anne found solidarity with several other members, whom she chose as a support circle for herself. In this circle of support her real pain emerged as she told her story of being an abused child and a beaten wife. She did not go home cured or happy, but she did find real support and direction for dealing with the issues in her life.

The delusion that Inclusion equals happiness leads to its opposite: a pseudo-community in which people who are disagreeable or suffering have no place unless the group has the magic to cure them. Groups trapped in this delusion hold up a false kind of status difference that values people who act happy more than people who suffer. This delusion creates disappointment that Inclusion is not the panacea.

Real community members get over the wish for a cure-all and look for ways to focus on promoting one another's gifts and capacities in the service of justice. They support, and often must endure, one another's weaknesses by learning ways to forgive, to reconcile, and to rediscover shared purpose. Out of this hard work comes a measure of healing.

【陥りやすい思い込みその2についての所感】
Inclusionとは、万能薬のような、みんなが常にいい気分で満足していなければいけないという思い込みに陥りがちであることを指摘しています。
うーん、確かに。

私がD&Iを会社で推進していたときに、「多様性は何でもありだから、自分は納得できない」と言われたことがあります。その人は、彼から見ると余り仕事ができない人、口ばっかりの人にも、上司として“親切にみていかなければならない”という考えでそういったのでしょうね。。。
一方では、”組織としてその人を採用したのだから、少なくとも会社の価値観には合った人なのだから、何とか受け容れなければならない”、”その人たちが満足する状態を作らなければならない”ということを言う人もいます。また、社員満足度を調査すると必ず、どんなに制度が充実しても不満な人はいます。満足度の中には評価に関する項目が必ずあるので、20-30%の人はなかなか満足がいかないと考えられます。
例えばグループ内に常に不満たらたらの人、声の大きい人、傍観者、柔軟性のない人、怒っている人がいてもいい。Inclusionとは、そういう人を癒すためのものではなく、その人たちが満足できることが組織の目的ではないわけです。

大切なことは、共通の目的を達成するためにInclusionがあることを忘れず、このような人たちの存在によって目的がぶれないこと。
しかし、こういう人を排除するのではなく、Careする、許すことは必要で、居場所があり、排除されないことがこの人たちにとっても、目的達成に貢献しようと思う気持ちになると書かれています。その人たちは、居場所があることで、また不満や怒りを聞いてくれる誰かがいれば、反対の側から考えて、自分が発していたマイナスのエネルギーが周りに与えていた影響も知ることになるかもしれません。そのときに始めてその組織が変わっていく兆しが見えてきます。
互いの弱さを支えあい、時には我慢もしなければなりません。Inclusiveな行動とは我慢強さも求められるものなのです。
また、「満足している人の方が価値ある人で、大切にしなければ」という思い込みに陥りがちです。これもダイバーシティ推進上にありがちな現象です。

組織のメンバーは、共通の目的を再発見する方法を学びながら、フェアに互いの才能と能力を発揮できるように注力し、互いの弱さを支え合い、また時には相手の弱さを我慢していかなければならないというくだりから、Inclusionの旅がとてつもなく長いものだということを感じます。

つづく


| Maki | Inclusion Study Team | 23:34 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
What is Inclusion ? Inclusion推進者の思い込み その1

What is Inclusion ? 
 By GEWEL Inclusion study team

Inclusion.comに記載されている”インクルージョンとは?”を読み、チームでのディスカッション内容やメンバーの所感を、順次ご紹介していきたいと思います。

Inclusionを推進する人たちの中で陥りやすい思い込み3つ

思い込みその1:Inclusionを実現するためには、すべてのひとを好きにならなければならない。

「すべての人を好きにならなければいけない」という思い込みがあると、意見の違いや、対立を恐れるため、本音で意見を言うことができなくなります。また、「Inclusiveな組織風土とは、”One big happy family”でなければならない」という思い込みは、結構よくあるケースと考えられます。対立や好き嫌いを呑み込んで、同じでいなければならない、という考えは、本音と建前の強い風土を作ってしまい、誰もが自分の意見を言わなくなります。これは組織における問題としてとらえていかないと、D&I推進が本来の目的と外れてしまいかねません。

Inclusionの本当の大変さは、「組織として本来の目的である”重要な仕事”を効果的に行うため、さまざまな違いの中から組織の”共通の目的”を見つけることである」ことに結論付けられると私たちは考えます。

特に、考え方や意見の多様性については、個人の考えや意見をよく聴き、尊重しつつ、対立を恐れることなく、本来の目的達成のために、全体を俯瞰し実行する、そんなリーダーシップが求められます。

<ディスカッションから出た意見>
・安心して自分の意見を言うことができる安全な風土が、個人の存在を否定することなく、お互いに成長できる場を与えることに同感しました。これは、日本でよく言われる「出る杭は打たれる」ということに通じるのではないでしょうか?

・また、D&Iを推進している人が、実はお互いに好きではないことに気づきショックを受け、傷ついたとしたなら、この思い込みにとらわれていることです。この記述を読み、D&Iが実現した社会では、みんながお互いを好きになっているはずという思い込みが自分にあったことに気がつきました。

つづく

(原文)http://www.inclusion.com/inclusion.htmlより
The Ethics of Inclusion: Three Common Delusions
by John O'Brien, Marsha Forest, Jack Pearpoint, Shafik Asante & Judith Snow

We want to begin a dialogue on the expectations about personal behavior that go along with a commitment to Inclusion. Unattainable expectations confuse good people and fragment efforts for change into factions organized around hurt feelings. We who care about Inclusion can reduce this drain on the energy necessary to work for justice by being clear about three delusions which are common, but mostly unconscious among advocates for Inclusion. When we replace these false and destructive beliefs with simpler expectations of decency and working constructively in common, we will all be better able to live out the real meaning of Inclusion by honoring and growing from our shared struggle with our diverse gifts, differences, and weaknesses.

[In writing this article, we have struggled for clarity. We talked about whether to use "delusion" or "illusion". Delusion means "a mistaken idea or belief". Illusion a 'false appearance or deceptive impression of reality". They are synonyms - but we have chosen "delusion" because it is stronger.]

Delusion 1
Inclusion means that everybody must love everybody else or "We must all be one big, happy family!" (OBHF) This delusion is at work when people who care about Inclusion feel shocked and offended to discover that other Inclusion advocates don't really like one another. Sometimes this delusion pushes people into pretending, or wanting others to pretend, that real differences of opinion and personality don't exist or don't really matter. The roots of this delusion may be in a desire to make up for painful experiences by finally becoming part of "one big happy family," (OBHF) where there is continual harmony and peace. The "one big happy family" (OBHF) delusion is the exact opposite of Inclusion. The real challenge of Inclusion is to find common cause for important work that cannot be done effectively if we isolate ourselves from one another along the many differences of race, culture, nationality, gender, class, ability, and personality that truly do divide us. Educating our children is one such common task. The reward of Inclusion comes in the harvest of creative action and new understanding that follows the hard work of finding common ground and tilling it by confronting and finding creative ways through real differences.
The "one big happy family" (OBHF) delusion destroys the possibilities for Inclusion in a complex community by seducing people into burying differences by denying their significance or even their existence. People in schools or agencies or associations which promote this delusion lose vividness and energy because they have to swallow the feelings of dislike and conflict they experience and deny the differences they see and hear. Denial makes a sandy foundation for inclusive schools and communities. Community grows when people honor a commitment to laugh, shout, cry, argue, sing, and scream with, and at, one another without destroying one another or the earth in the process. We can't ever honestly celebrate diversity if we pretend to bring in the harvest before we have tilled the ground together.

| Maki | Inclusion Study Team | 01:35 | comments(0) | trackbacks(0) |
NPO法人GEWEL
「Diversity in a Box」から抜け出すには?D&I行動規範GEWEL版

GEWELでは、インクルージョン研究チームをつくり、インクルージョン
の定義や、D&Iには何をしなければならないか、どのような知識が必要
かなどについて、研究を重ねてきています。その中から先日のパーティー
で発表しました行動規範(日本語)を掲載します。 
By 佐渡アン

Frederick A. Miller氏とJudith H. Katz氏の著作、
「The Inclusion Breakthrough〜 Unleashing the Real Power of Diversity」を読んで、私たちが理解したことは、いまだに、
日本の多くの企業は、「Diversity in a Box:箱の中のダイバーシティの状態にある」ということです。
Diversity in a Boxとは、ダイバーシティを、まだよく理解して
おらず、十分な開発がされていない状態ということです。

そこで、インクルージョン研究チームメンバー(藤井幸子、佐渡アン、
小西ひとみ、佐々木真紀)は何度もミーティングを行い、数々の議論を
繰り返してきました。テーマは、Diversity in a Boxから抜け出すには?
GEWELが目指すD&I推進のために、又インクルーシブな環境と
風土を実現するには、まず何が必要かということでした。結果、私たちは、誰にでもわかりやすい行動規範をつくってはどうか。メンバー全員がそれ
に従って行動し、模範となり、D&I意識を高めて行こうと決意したのです。

行動綱領は、とても重要なものとして位置づけられ、多くの企業で実施されています。
例えば、J&Jでは、いち早くビジネスプラクテイスを見直し、現在
オフィスの玄関に飾られているクレド(行動綱領)を実践しています。
また、GEWELのアドバイザー神田昌典さんの(株)アルマクリエーションズ
では、長年玄関にクレド(行動綱領)を掲げ、毎朝スタッフと幹部全員が
読み上げ、一つでも改善が必要な項目があれば直ちに内容変更をするなど、自らが実践していると聞いています。

こうして、私たちは自らのビジョンを達成するためには、小さいことであっても、自らが実践することがなにより大切だと考え、以下のとおり行動規範を設定いたしました。

GEWEL行動綱領

*自分が扱われたいように、人に接しましょう。(固定概念を持たない)
Let us treat others as we would like to be treated. Let us be
open-minded.

*笑顔で、挨拶をしましょう。(人と関わる行動の基本)
Let us greet each other with a smile. (This is the most basic step when we work with other people.)

*人に興味・関心を持ちましょう。(人と関わる意識の基本)
Let us be interested and have concern in people.

*話は最後まで聴きましょう。(本音、真意に気づく)
Let us listen until the very end what another says.
(Let us be aware of the authentic and true intent of another.)

*誰かがExclude(排除)されていないか気づきましょう。
(察知する)
Let us make sure that no one is excluded.
(Let us be aware of the reason if exclusion is taking place.)

*自分の考え・言いたい事を明確に伝えましょう。
(本音を言える安心・安全な場づくり)
Let us convey clearly our thought and what we would like to say. (Secure and safe work environment is a must!)



上記のGEWELの行動規範を作り上げるに当たり、「The Inclusion
Breakthrough, Unleashing the Real Power of Diversity」より
下記のInclusive Behaviorを参考にしました。

〜We are like all people: As human beings we share similar needs
and wants - to experience joy and love, to be safe, etc.
我々はすべての人々と同じである:人間として、我々は類似の必要性と欲求を分かち合っている。すなわち喜びと愛を体験する事、安心して暮らせる事、その他

〜We are like some people: We share culture and experience.
我々はある人々と同じである:文化と色々な経験を分かち合っている。

〜We are like no other people: We are each unique unto ourselves.
我々はどの人々とも同じではない:我々は個々に自分らしくユニークである。

〜All individuals must learn to greet others authentically.
 全員の個人が互いに本音で挨拶をする。

〜In a truly inclusive environment misunderstandings are addressed and disagreements resolved as soon as possible.
真のインクルージョンな環境では可能な限り早期に理解の相違を認め合い、意見の相違を解決する。

〜Team members must take the time to listen, listen, listen, and respond when people share their ideas, thoughts, and perspectives.
チームメンバーは聴く事に時間を取り、人々が自分のアイデイア、考え、視点を共有する時に応えること。

〜Everyone must communicate clearly, directly, and honestly.
全員が明確に、直接、そして正直にコミュニケーションをすること。

〜Everyone on the team needs to understand the group's tasks and how each task relates to the mission of the organization.
誰しもチームメンバーである以上グループの役割分担や各役割がどのように組織のミッションに関連しているか明解にすること。

〜Every person on the team has a contribution to make, so make sure ALL voices are heard.
各チームメンバーは貢献する能力を持っているので、全員の声を必ず聞くこと。

〜Ask othe team members to share their thoughts and experiences, and accept all frames of reference.
他のチームメンバーにも考えや経験を共有してもらい、様々な観点からのレファレンス(参考接点)を受け容れること。

〜Notice the behavior of each person on the team, and speak up if you think people are being excluded.
各チームメンバーの態度に気づき、意見をまだ述べてない人々が排除されていると感じたら、それを述べること。

〜Make careful choices about when the team will meet and what it will work on.
チームがミーテイングを持ち、何に取り組むかを決めるときは慎重な選択をすること。

〜Be brave.
勇気を持つこと。

"11 Inclusive Behaviors," (c) 1995, 2007 The Kaleel Jamison Consulting Group, Inc. www.kjcg.com. Translated and reprinted with permission. No duplication without permission.

| Maki | Inclusion Study Team | 01:05 | comments(0) | trackbacks(0) |
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